「最近、夜眠れない日が続いている」「男性の不眠症の原因が知りたい」など、不眠症に悩む男性の方々に向けた記事です。
不眠症は健康に重大な影響を与える問題であり、その原因を正確に理解し適切な対策を取ることが重要です。本記事では男性に多い不眠症の原因や対策を詳しく解説していきます。




本記事を読むことで得られること
- 不眠症の原因について男性特有の理由
- 不眠症の男性の原因に対しての改善法
本記事の信頼性は、睡眠健康指導士上級、睡眠外来勤務25年以上、睡眠コンサルタント資格を持つ著者が執筆している点にあります。これにより、提供する情報は確かなものであり、読者が安心して読み進められる内容となっています。
この記事を最後まで読むことで、あなたは不眠症の原因と対策について深く理解し、適切な対策を取るための具体的な知識を得ることができます。健やかな睡眠を取り戻し、充実した生活を送るための第一歩を踏み出しましょう。
※この記事は以前睡眠外来で働いていた時の事例と知識を基に書いております!
不眠症の原因について男性特有のものとは?


テストステロン(男性ホルモン)の減少による不眠
加齢によるテストステロン低下(加齢性男性ホルモン低下症:LOH症候群)
テストステロンは深い眠りであるノンレム睡眠を促進して睡眠の質を高める働きがあるんですが、40歳以降でテストステロンが低下すると睡眠が浅くなってしまって不眠症のリスクが増加してしまいますね。
テストステロンの低下は加齢性男性ホルモン低下症と言われています。
その加齢性男性ホルモン低下症による影響なんですが、寝つきが悪くなる入眠困難、夜中に何度も目が覚めてしまう中途覚醒、次の日の朝の疲労感が抜けにくくなる倦怠感、最悪うつ症状を引き起こす事もありましたね。(私が働いていた病院で加齢的な意味で不眠からのうつは少なくないですよ)
要はテストステロンの低下が睡眠の質を引き起こすものと覚えておいてくださいね!
男性更年期障害(LOH症候群)による不眠
男性ホルモンであるテストステロンの急激な減少によって自律神経が乱れやすくなって、それによって交感神経が過剰に働いてリラックス出来ずに寝つきが悪くなりやすいですね。
ホットフラッシュといって急な発汗やのぼせが起きたり、情緒不安定が発生して夜間に目が覚めやすくもなりますよ。
睡眠の影響を実際の事例でいうと、先ほど言った交感神経の過剰行動によって寝つきが悪くなっていたし、ホットフラッシュによる寝汗で夜中に目が覚めたり、それらによってストレスが増加してしまって深い眠りが減り睡眠の質が下がってしまいます。
要は男性の更年期のホルモン変化が自律神経を乱して不眠を引き起こすものと覚えておいてくださいね!
睡眠時無呼吸症候群(SAS)と男性ホルモンの関係
テストステロンと睡眠時無呼吸症候群(SAS)の関係
理由としては男性は女性に比べて首回りの筋肉が発達しやすく、そして脂肪が蓄積しやすいんですね。
そしてその影響で加齢や体重増加によって気道が狭くなってしまって、それによって睡眠時無呼吸症候群のリスクが上昇してしまいます。(更に睡眠時無呼吸症候群が悪化するとテストステロンの分泌が減少して不眠症を引き起こしたり、悪化させたりと悪循環に陥ってしまいますね)
睡眠の影響としては夜間に何度も呼吸が止まって覚醒を繰り返す中途覚醒の問題や、酸素不足によって朝の疲労感が強くなったり、日中の強い眠気や集中力低下が起こって仕事でもミスが多くなったという報告は多かったですよ。
要は男性は睡眠時無呼吸症候群のリスクが高くて不眠症の大きな要因になると覚えておいてくださいね!
メラトニン(睡眠ホルモン)の分泌低下
加齢によるメラトニン分泌の低下
メラトニンは睡眠を誘発して自然な眠気を促すホルモンなんですが、男性は50代以降でメラトニンの分泌量が急激に減少して睡眠リズムが乱れやすくなりますね。
そして特にテストステロン低下と相まってしまって、更に不眠症のリスクが高まってしまいます。
睡眠の影響としては夜になっても眠気が来ない入眠困難や、睡眠の深さが低下して途中で目が覚める中途覚醒だったり、朝の目覚めがスッキリせずに疲れが残ったという患者さんは多かったです。
要はメラトニンの低下が体内時計を乱してしまって不眠を引き起こしてしまうと覚えておいてくださいね!
夜型生活・ブルーライトによるメラトニン抑制
これは最近はどちらともないって感じはしますけど、昔は男性の方が割合が多かったので一応書いておきますね。
仕事の後のリラックスタイムとしてスマホやPCやゲームを長時間利用している方が体内リズムが崩れて不眠になる方は多かったです(スマホが無かった時の当時はPCかゲームになりますね)
スマホやPCのブルーライトがメラトニンの分泌を抑制して寝つきが悪くなって、夜更かしが習慣化するとメラトニンの分泌リズムが乱れて不眠が慢性化するといった方が現在はもっと増え続けています!
睡眠の影響は先ほど話した通り寝る時間が遅くなるので寝つきが悪くなったり、睡眠リズムの乱れによって日中の眠気が増加したり、休日の寝坊で更にリズムが崩れて平日の不眠が悪化したりします。
要は夜更かしとブルーライトがメラトニンを抑制して不眠を悪化させると覚えておいてくださいね!
コルチゾール(ストレスホルモン)の過剰分泌による不眠
ストレスによるコルチゾールの増加
これも私が若い時の話になるので今はどちらでもあり得ますが、一応昔はこんな感じでしたよくらいの感覚で見てください
当時の男性は社会的なプレッシャーが大きくストレスが交感神経を活性化させやすいですね(今は男女関係ありません)
それによってストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が増えると、脳が興奮状態になって寝つきが悪くなりやすいです。
特にストレスが慢性化してしまうと、コルチゾール分泌リズムが乱れて不快睡眠が確保しにくくなりますね。
睡眠の影響としてはストレスによる脳の興奮によって交感神経が活性化して入眠困難が発生したり、夜中に何度も目が覚めたり、朝の目覚めが悪く日中のパフォーマンスが低下して、それが更にストレスを招いて不眠の悪化につながった方は多いですよ!(今は男女関係なく多いです)
不眠症の原因について男性


テストステロン(男性ホルモン)低下による不眠の対策
テストステロンを増やす生活習慣
テストステロンが加齢とともに不眠症リスクが高まり、逆にテストステロンが高いと深い眠りであるノンレム睡眠が増えて熟睡しやすくなるものなんですね。
改善策として以下の内容で良くアドバイスさせて頂いてました。
・筋肉量を増やすとテストステロンは増えるので、私が働いていた病院でのアドバイスの中でも筋トレをお勧めしてますね。(特に大きい筋肉を鍛えて欲しいのでスクワットやデッドリフトとかを週3回位取り入れると良いですよ)
・食事内容の改善としても十分なたんぱく質を摂取してもらい、テストステロンの材料を補給するといった感じですね(卵、赤身肉、魚などがありますね)
・そしてホルモン分泌を正常化する為に睡眠時間を7時間以上確保する事も大事です。
要は筋トレと栄養管理でテストステロンを増やして深い睡眠を促進すると覚えておいてくださいね!
男性更年期障害(LOH症候群)の改善
基本的に男性更年期障害の特徴として、40代以降にテストステロンが低下しやすくなって不眠が発生するんですね。(自律神経の乱れが睡眠リズムを乱して寝つきが悪くなる)
その為の改善策として以下にまとめています。
・夕方に軽いウォーキングやストレッチを行って自律神経を整える(運動後はセロトニンを分泌して睡眠ホルモンであるメラトニンに変換する)
・サウナやお風呂でゆっくり浸かってリラックスする状態を作って、交感神経の働きを抑えて副交感神経を優位にさせる
・それでも改善が難しい場合は、医師相談も必要になってしまって男性ホルモン前駆体の補充を検討もした方がいいですね。
要は適度な運動とストレス管理でホルモンバランスを整えて不眠を改善すると覚えておいてくださいね!
メラトニン(睡眠ホルモン)低下による不眠の対策
メラトニンを増やす習慣
おさらいですが男性は加齢とともにメラトニンの分泌が減少してしまって、夜になっても眠くならなくなってしまうんですね。(メラトニンは睡眠リズムを整えて入眠をスムーズにする働きがあります)
改善策として以下にまとめておきます。
・メラトニンの分泌が一番妨害される要素として、スマホやPCのブルーライトがぶっちぎりなので寝る前の2時間から使用を控えましょう!
・そして朝は同じ時間に起きて日光を浴びてメラトニンの分泌リズムを正常化する事も大事です!(体内時計を整える)
・寝る前に温かいノンカフェインの飲み物や、バナナやナッツなどを食べてメラトニンの原料であるトリプトファンを補給します
・後は医師と相談するのを推奨しますが、メラトニンサプリを活用する方法もあります。
要はメラトニンの分泌を促進して自然な眠気を引き出すと覚えてくださいね!
夜型生活の改善
夜型の生活が続いてしまう事によって(交替勤務や夜勤など)メラトニンの分泌が遅れて睡眠リズムが乱れてしまいます。(特に男性は仕事後のリラックスが長くて就寝時間が遅くなりがちですね)
※夜勤に関わる不眠について詳しく書いている記事があるので、気になる方は是非こちらを見て参考にしてくださいね!
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改善策を以下にまとめておきますね。
・寝る時間を固定して毎日同じ時間に就寝や起床をする
・寝る前のアルコールやカフェインを避けて眠気を妨げないようにする。
・寝室を暗くしてメラトニンの分泌を最大化する(暖色系のナイトモードでもOKです)
要は規則正しい生活でメラトニンリズムを整えて深い眠りを確保すると覚えてください!
コルチゾール(ストレスホルモン)増加による不眠の対策
ストレスを軽減してコルチゾールを抑える
改善策としては以下にまとめてあります。
・寝る前に深呼吸やストレッチを行って副交感神経を優位にする事でリラックス効果を得る事が出来ます!
※睡眠とストレッチは凄く大事な関係性がありますので、是非こちらの記事を読んで参考にしてくださいね!
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・週に1回は趣味の時間を確保してストレスを発散する!
・ナッツ類やバナナやダークチョコレートなどでマグネシウムを摂取してストレスを緩和する事もアリですね!
要はストレスをコントロールをしてリラックスした状態で眠れる環境を作るものと覚えておいてください!
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の改善
気道を広げてSASを防ぐ
方法としては横向き寝を行って気道を確保する方法や、体重を管理して首回りの脂肪を減らす事が必要になってきますね。
※首回りのダイエットといびきや睡眠時無呼吸症候群の関係について詳しく書いている記事があるので、是非読んで参考にしてくださいね!
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睡眠時無呼吸症候群の状態が中度より酷い場合はCPAPの使用を大いに推奨します(これだけでも結構改善できたという方も多かったですよ!私もお世話になりました)
※CPAPについて詳しく書いている記事があるので、是非こちらを読んで参考にしてくださいね!
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最後に
まとめとして男性に多い不眠症の原因とその対策について解説しました。以下に要点をまとめます。
- テストステロン(男性ホルモン)の減少
- 男性更年期障害による不眠
- テストステロンと睡眠時無呼吸症候群(SAS)の関係
- 加齢によるメラトニン分泌の低下
- 夜型生活・ブルーライトによるメラトニン抑制
- 生活習慣の見直しと改善
- 適切な医療機関の利用
これらのポイントを参考にして、日常生活に取り入れることで、不眠症の改善に役立ててください。健やかな眠りを取り戻し、充実した生活を送る一助となれば幸いです。