いびきの睡眠トラブルの原因と解決法

いびきと肥満の関係とリスク・対策法|数字を使った具体的解説

いびきと肥満に悩んでいませんか?「どうして肥満だといびきをかきやすいのか」「肥満を改善することで、いびきも治るのか」と不安を感じている方も多いと思いますので、本記事では、いびきと肥満の関係について詳しく解説し、あなたの悩みを解決するための具体的な方法を紹介します。

 

眠れないハム子
眠れないハム子
やっぱり肥満といびきって関係あるんですかね?
残念ながらめちゃくちゃ関係ありますね。以下に統計データの画像載せてるので見てみてください
カワウソ睡眠先生
カワウソ睡眠先生

いびきと肥満が関係している確率(成人男女-5000人対象)

眠れないハム子
眠れないハム子
うわ、、これ、どうにか対策できないもんでしょうか?
そういわれると思っていたので肥満といびきのメカニズムと対策を詳しく解説していきますね。
カワウソ睡眠先生
カワウソ睡眠先生

 

本記事を読むことで得られること:

  1. いびきと肥満がどのように関連しているのか?
  2. いびきと肥満を改善するための具体的な方法(治療法)

 

 

本記事の信頼性
執筆者は、睡眠健康指導士上級資格を持ち、25年以上にわたり睡眠外来での実務経験を積んでいます。さらに、睡眠コンサルタントとしても活躍しており、いびきや肥満に関する専門的な知見を活かして、本記事では信頼できる情報を提供します。

 

 

この記事を読むことで、いびきの原因を根本から理解し日常生活における改善の第一歩を踏み出せるでしょう。

 

 

最後まで読めば、いびきと肥満を克服し、より良い睡眠と健康を手に入れる未来が待っています。

 

いびきと肥満の関係とリスク

太っている人

 

肥満がいびきを引き起こす仕組み

いびきと肥満が関係している確率(更に詳しく)

いびきが何故肥満と関係があるのか?と疑問をもって今現在この記事を読まれている方が多いと思いますので、まずこちらでは簡単に肥満によっていびきが発生するメカニズムを解説していきましょう。

 

 

まず生活習慣の原因で太ってしまうと肥満によって首や喉周辺に脂肪がついてしまって、気道(空気の通り道)が狭くなりやすくなります

そして睡眠中は筋肉の力がゆるむため、気道がさらに圧迫されやすくなるので、その結果として空気が無理に通ろうとして「いびき」という音が発生します。

そして分かっている範囲ではありますが、特に以下の部位の脂肪が影響しますよ!

  • 首回りの皮下脂肪:気道を物理的に狭める

  • 舌の付け根の脂肪:仰向けになると舌が喉の奥に落ちやすくなる

  • 内臓脂肪・腹囲の増加:横隔膜の動きを妨げて、呼吸が浅くなる

 

特に首回りの脂肪はいびきをかくにあたって高確率で起こる原因となっています。(以前働いていた病院での勉強会でも、首回りの脂肪が原因によるいびきの方は多かったですね。)

 

 

 

肥満と睡眠時無呼吸症候群(SAS)との関連

肥満と睡眠時無呼吸症候群(SAS)と関連している確率

肥満によるいびきについて一番リスクが高いものが何なのか?っていうのが睡眠時無呼吸症候群の存在は決して無視が出来ないものとなっているんですね。

 

 

肥満の方ははいびきを超えて睡眠時無呼吸症候群のリスクを高めてしまうし発症率も特に高いものなんですが(厚生労働省の基準としてはBMIが30以上の人は通常の体系の人よりも4倍以上のリスクを持っています。)、症状としては睡眠中に何度も呼吸が止まる状態ですね。

 

 

でも息が止まる位で命に別状は一切ないんでしょ?って思っている方もいるかと思いますが、決して甘く見ないで欲しいというのが私の気持ちではありますね。

なぜなら睡眠時無呼吸症候群(SAS)は命に関わる合併症(高血圧・糖尿病・脳卒中など)の原因になるため、早期対策が必要です。(実際に睡眠時無呼吸症候群の状態を放置してしまって命に関わる症状を起こした数は決して少なくはありません)

肥満といびきの悪循環

肥満といびきの悪循環で体重が増える平均値

 

 

先ほど睡眠時無呼吸症候群と放置する際のリスクを書いてみたんですが、恐らくそれまでに至る経緯がピンと来てない方も多いと思うので、実際に肥満によるいびきが放置される事によって悪化してしまう流れを簡単に説明していきましょう!

肥満の方のいびきの悪循環の内容としては、ざっと以下にまとめておきますね!

  1. 肥満 → 気道が狭くなる → いびき・無呼吸が悪化

  2. 睡眠の質が低下 → 日中の活動量が低下 → 消費カロリーが減る

  3. 食欲を増進させるホルモン(グレリン)が増加

  4. さらに体重増加 → ①へ戻る

 

これを観て頂くと「あれ?太っている=いびきをかいてしまう」ではなくて「いびきによって太りやすくなる原因にもなる」って気づいた方もいらっしゃるでしょう。

 

 

実際にその通りで話を戻しますが、それが現在進行形で肥満の方の場合は更に太りやすい状態になってしまう事から、結果健康リスクがだんだんと高まってしまうという訳なんですね。(無呼吸の症状が悪化、高血圧、心疾患、脳疾患に陥るリスク増)

 

 

放置による健康リスク

肥満といびき放置による健康リスク

先ほどからちょこちょことリスクは書いてあるんですが、上記の様に肥満といびきの悪循環の放置によって起こる健康リスクでどうなるのか?を以下にまとめておきますね。

 

  • 高血圧(SASを持つ肥満者の約50%が高血圧合併)

  • 糖尿病(睡眠の質低下がインスリン抵抗性を悪化)

  • 心疾患・脳卒中(酸素欠乏状態が血管を傷つける)

  • うつ・集中力低下・事故リスク増加

 

上記に書いてある内容は実際に以前働いていた病院のいびき外来の先生によって作られた勉強会の資料なんですが、その中で病院内の統計としては肥満によるいびきの方が放置によって多く発生した症状という事みたいですね。(実際にいびき外来や睡眠外来の患者様の生活習慣病の問題は決して少なくはありませんでした。)

 

 

 

 

 

 

いびきと肥満の関係を対策する為には

 

体重を減らすことが最優先(まずどう考えてもこれですね)

体重を減らす事(平均5kgの減量)で肥満といびきの問題が改善する確率

基本的に今回の記事のタイトルの通り、肥満によって起こっているいびきの問題になっているので改善する為に一番の対策として重要な事は「増えた体重を減らす事が最優先」になってくるという事になります(まあ当たり前ですが)

 

 

なのでどういう事かというと、いびきの改善の為に体重の管理は必要不可欠で、特に首回りや腹部の脂肪が減少する事が出来ると、気道の圧迫が減って呼吸がスムーズになる事が出来る、という事は睡眠時無呼吸症候群も改善するという事になるし、そしていびきも改善できるという事になりますよ。

 

じゃあどのくらい頑張ったら改善出来るのか?を知る事によってモチベーションも変わってくると思うので一応書いておくと、厚生労働省の報告を参照するんですが体重の5~10%の減量によって睡眠時無呼吸症候群の症状が顕著に改善されるとされているんですね。(実際にいびき外来の患者様も減量に成功したらいびきも改善したという例は多かったですよ。)

もっと言うならばBMIが30以上の人が10%減らした場合は、いびきが軽減する確率は何と7割以上と言われていますので、今悩んでいる方はやらない理由はないかなと思います。

その方法としては有酸素運動と筋トレの併用が無難です!

有酸素運動と筋トレの併用(週3~5)で肥満といびきの問題が善する確率

これは私の体験談をそのまま書くんですが、私もめちゃくちゃ太っていて健康診断でも赤信号が出ていたくらいの状況だったので、危機を感じた事から体重を減らすために色々と考えて行った結果として有酸素運動と筋トレの併用だったんですね。

 

 

何故そのような選択肢になったのかというと、運動は脂肪を燃焼させるだけではなくて、気道周囲の筋肉を強化して気道のたるみを防ぐ事が出来るからなんです。

では実際に私がどのような運動をしていたのか?というのを以下にまとめてありますので、読んでみてください!

  • 週に150分以上の中強度の有酸素運動(ウォーキング→階段上り→ジョギング→水泳など)※慣れてきたら→の順に進めていきましょう。

  • 舌や喉の筋肉を鍛える呼吸トレーニングを毎日10分(オーラルエクササイズ)が効果的

  • 基礎代謝を上げるためのスクワットを週2~3回(回数は徐々に上げて、余裕が出来たらセット数を増やしてください)

 

 

上記に書いてあるのは運動が苦手な方でも取り組める内容のものとなってまして、有酸素運動は軽めから始めて、余裕があるならば舌や喉だけではない下半身の筋肉を鍛えるトレーニングも有効なので是非やっていきましょう(基礎代謝の大半が下半身の筋肉の為)

 

 

 

アルコールと睡眠薬の見直し

アルコールを週3日以下に制限した被験者のうち、いびき・BMIともに改善傾向指数

これも実は体験談ではあるんですけど、当時の私の友人(太っていて見た目クッキングパパみたいな感じ)とルームシェアしていた時に、彼が睡眠障害で睡眠薬(強め)を服用していたのですが、良く仕事でお酒を飲んでいたんですね。

 

 

しかし、これは正直良くなくて肥満体質の人がアルコールや睡眠薬を使用すると、筋弛緩作用で気道が更に狭まる事で、いびきや無呼吸が余計悪化してしまいます。(特に併用したら最悪です。)

 

 

お酒と睡眠薬の併用といびきの関係については本当に危険なので、こちらの記事を読んで参考にしてくださいね。

お酒と睡眠薬が置かれている
お酒と睡眠薬は最悪死ぬ理由と対策法!|数字を使った具体的解説

「お酒と睡眠薬を一緒に飲んでも大丈夫?」そんな疑問をお持ちではありませんか?この記事では、お酒と睡眠薬を同時に使用するリスクや健康への影響について、専門的な知見をもとに解説します。   &n ...

続きを見る

 

なので対策法は本当にシンプルな内容になるんですが、以下に書いてある通りです!

  • 寝酒は避ける(就寝3時間前までに済ませる)

  • 不要な睡眠薬の使用は医師に相談し中止・減量を検討

 

 

医療機関での診断と治療

肥満のあるSAS患者に対する医療的介入によるいびきの頻度・音量の改善改善割合

そして自身のいびきがどれだけひどいかって分かりにくいし、同居している家族の方も基準が分かりにくいと思うので、今から書いてあることを是非参考にしてくださいね。

 

今まで対策法を書いてはいきましたが、私としてはまず病院で診察を受けて相談の上決めた方が一番安全だし、そして自分の現状を知る事によって治療の為のゴール設定がしやすいと思うので、以下のような症状がある場合は、早期に専門医の診断を受けましょう。(小さな事でも見てもらう位が丁度良いです)

  • 昼間の強い眠気

  • 睡眠中の無呼吸や呼吸停止

  • いびきが大きく、断続的に止まる

 

※実際にいびきに関しての病院受診は初めてでどうすればよいか分からないという方は以下の記事を読んで参考にしてみてくださいね。

いびき治療の病院の選び方と選ぶ基準|数字を使った具体的な解説

「いびきがうるさくて家族に迷惑をかけている」「自分のいびきが原因で睡眠の質が低下している」 こんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。治療と病院選びに関する情報を提供し、あなたの悩みを解決す ...

続きを見る

 

 

そして実際に医療機関では以下の治療が検討されて、度合いによっていずれかを実施されます。

  • CPAP療法:気道に空気を送り続けるマスク治療(特に中等度以上の睡眠時無呼吸に有効)

  • 口腔内装置(マウスピース):軽症の場合に有効

  • 外科手術(扁桃腺摘出など):気道が極端に狭い場合

 

 

※CPAPって何?ってなってる方多いと思うので、参考までに以下の記事を読んでみてくださいね。

CPAPでいびきが治らない方も解消!?|数字を使った具体的解説

「CPAPを使用しているのにびきが治らない」悩みではありませんか?本記事では、そんな悩みを解決するために、CPAPの使用方法や効果、使用に関する疑問、トラブルシューティングに関して詳しく解説しますこの ...

続きを見る

 

 

 

最後に

まとめとして、いびきと肥満の関係、健康リスク、改善方法について解説しました。肥満はいびきや睡眠時無呼吸症候群に大きな影響を与えますが、適切な対策を取ることで改善が期待できます。

  1. 肥満はいびきの主な原因
  2. 肥満は睡眠時無呼吸症候群のリスク
  3. 食生活と運動で肥満を改善
  4. 体重管理でいびきを減少
  5. 専門医の診断を受ける重要性

-いびきの睡眠トラブルの原因と解決法