「最近、疲れているといびきをかくようになった気がする…」「疲れといびきって関係があるの?」
こんなお悩みをお持ちではありませんか?この記事では、疲れといびきの関係、疲れがいびきに与える影響、そしていびきの改善方法について詳しく解説します。




■この記事で得られる3つのポイント
- いびきと疲れのメカニズム
- いびきによる疲れの対策法
■記事の信頼性
本記事の執筆者は、睡眠健康指導士上級資格を持ち、25年以上の睡眠外来勤務経験と睡眠コンサルタントの資格を持つプロフェッショナルです。専門的な知識と実務経験に基づいた信頼性の高い情報を提供します。
この記事を読み終わる頃には、疲れといびきの関係を理解し、いびきによる睡眠の質低下を防ぐための具体的な改善策を知ることができ、より快適な睡眠生活を手に入れられるはずです。
疲れによるいびきのデメリット
疲れとの関係を話す前にいびきとは?となってる方へ!
いびきは、簡単にざっと説明していきますけど睡眠中に空気の通り道(気道)が狭くなることによって、喉の周辺が振動して音を立てる現象なんですね。
で?何が原因で起こるの?って気になる人も多いと思いますので、以下に原因を詳しく書いているので是非読んでみましょう!
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扁桃腺や舌の肥大
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肥満による気道の圧迫
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アルコールや睡眠薬の影響で喉の筋肉が弛緩
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鼻づまりやアレルギー
という事で原因を書いていきましたので、それを踏まえて今から書く疲れとの関連を読んでいきましょう。
いびきが引き起こす睡眠の質の低下
まず簡単に言うといびきをかいている間は、気道が狭くなっているため体が十分な酸素を取り込めていない状態です。
なのでこの状態が長く続いてしまうと、次のような影響が出ます:
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脳が酸素不足を感じて睡眠の深さが浅くなる(ノンレム睡眠が減少)
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無意識のうちに何度も覚醒し、睡眠が分断される(睡眠の断片化)
結果として、睡眠時間が足りていても「熟睡できていない状態」になります。(要はこれによって睡眠の質が下がってしまって、次の日に起きても寝ても寝たりない気分と共に疲れが取れない状態になるという感じですね。)
睡眠の質の低下が疲労につながる理由
そして今からいびきを起こしてしまって睡眠の質が落ちてしまう事で疲労に何故繋がってしまうのか?という事で早速説明させていただきます。
その理由としては深い眠りであるノンレム睡眠の間に身体は成長ホルモンを分泌して、筋肉や臓器の修復・免疫の強化・ストレスホルモンの調整を行っているんですが、いびきが強くて睡眠が浅くなってしまうと、これらの重要な回復のプロセスがうまく機能しなくなってしまうという事なんですね。
そしてその原因からの影響として日中に集中力が落ちたり、ぼーっとしたり、感情が不安定になることもありますが、これは脳が睡眠不足状態にあるためです。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)との関係
いびきと疲れという関係の問題について一番話しておかなければいけない内容が睡眠時無呼吸症候群の関係になるんですが、強いいびきの背後には気付かない人も多いとされている睡眠時無呼吸症候群(SAS)という疾患が隠れている場合があるんですね。
その睡眠時無呼吸症候群というものは睡眠中に何度も呼吸が止まる病気で酸素不足によって心拍数の上昇や血圧の変動が起きてしまって、疲労感や日中の眠気の原因になるという訳です。
で実際に睡眠時無呼吸症候群を持つ人の多くの方が訴えている(以前勤めていた睡眠外来の患者様の主訴として)内容としては「起きても疲れが取れない」とか「日中に居眠りしやすい」とか「頭が全然すっきりしない」といった事を多く伺いますね。
いびきと疲れの悪循環を断ち切るための対策
睡眠姿勢の工夫
いびきをかいている時のほとんどの共通項としては睡眠時の姿勢に問題があって、いびきをかきやすい姿勢として最も多いのが仰向けの姿勢なので、要はその姿勢からいびきをかきにくい姿勢にして対策するという方法になります。(仰向けで寝ると舌が喉に落ち込んでしまい気道が狭くなりやすい)
その対策が横向き寝になりますので、その横向き寝が快適に行えるような対策を実際にアドバイスしている内容を以下にまとめておきますので、是非読んでみてくださいね。
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横向き寝専用の抱き枕を使用する
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自然に横向き姿勢をキープできる寝具を選ぶ
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ベッドの頭側を少し高くする(頭部を約15〜30度上げる)
最初は違和感で寝にくかったりしますが、大体2週間くらいで慣れるといった方が多かったので、是非試してみましょう。
※横向き寝については詳しく書いている記事があるので、是非こちらを読んで参考にしてみてくださいね。
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体重管理・減量
肥満は首や喉周りに脂肪がついて気道を圧迫し、いびきを悪化させます。BMIが25以上の方は、5〜10%の体重減少でもいびきの軽減に効果があります。
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糖質や脂質を控えめにしたバランスの良い食事
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適度な運動(ウォーキングや筋トレ)
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睡眠の質を高める生活習慣の確立
いびきは特に首回りの脂肪の問題が結構強い所もあるので、いびきとダイエットの対策で詳しく知りたい方は是非こちらの記事を読んでみてくださいね。
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鼻づまりの改善
鼻づまりによって口呼吸になると、喉が振動しやすくいびきを引き起こします。以下の対策で改善が見込めます。
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鼻うがいや温湿布で鼻腔を開く
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寝室の湿度を50〜60%に保つ
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花粉症やアレルギーの治療
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市販の鼻腔拡張テープやスプレーの活用
※私の体験談ですが市販薬や寝室環境で対応できない事も多くて、実際には鼻に違和感があったら耳鼻科に受診した方が対策は明らかにしやすいのでお勧めしますよ!
※鼻詰まりといびきの関係について詳しく書いている記事がありますので、こちらを参考にしてください!
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蓄膿症でいびきを起こす原因と対策法!|数字を使った具体的な解説
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アルコール・睡眠薬の見直し
喉の筋肉をゆるめる作用があり、気道の閉塞を助長するため以下の工夫が有効です。
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就寝2~3時間前の飲酒を控える(私は相談者様には4時間から5時間前にしてくださいと伝えてます)
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常用している睡眠薬は医師と相談し代替を検討する(睡眠薬の話ですが定期的に使っていたものが合わなくなった場合は無理に使うより見直しましょう)
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ストレス管理やリラクゼーションで自然な入眠を目指す
※いびきとアルコールの問題については結構現在の睡眠コンサルの相談者様から多くの質問を受ける事が多いので、もし気になる方はこちらの記事を読んで参考にしてくださいね。
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生活習慣全般の見直し
質の良い睡眠を得るために日々の生活リズムや環境も整える必要があります。(これと食生活や運動習慣を入れると更に効果が増してOKですよ!)
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毎日同じ時間に寝起きする(概日リズムの安定)
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寝る1時間前はスマホ・PCなどのブルーライトを避ける
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寝室は静かで暗く、涼しい環境に整える(18~22℃が理想)
特に睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を安定的に分泌させていくために概日リズムの安定化は一番行った方が良いでしょうね!
またスマホやPCについて私が相談者様に良くアドバイスしているのは、見ない様にと言っても近くにおいても気になって見てしまう方も多いと思うので、基本的には別の部屋にスマホを置くようにしましょうと伝えてます(この方が寝る前にスマホを触らない習慣を身に着けやすい方が多かったです。)
専門機関での診断と治療
いびきが強く、日中の強い眠気や集中力低下がある方は「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」の可能性がありますので、強い眠気や集中力の低下が強い場合は病院の受診を強くお勧めしています。
実際にどういう事をするのか、病院はどこに行けばいいのかを以下にまとめておきますね。
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耳鼻咽喉科や睡眠外来での検査(PSGなど)を受ける
※いびきに関しての病院が初めてという方は、簡単な流れを書いていますので是非こちらを読んで参考にしてください。
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最後に
疲れといびきには密接な関係があり、放置すると健康に悪影響を与える可能性があります。この記事では、疲れによるいびきの原因や影響、改善策について解説しました。
いびきを軽減するためには、ストレス管理や生活習慣の見直しが重要なので、質の良い睡眠を手に入れるために出来ることから実践していきましょう。(ただあまり眠気や疲れがひどい場合は医療機関に相談するようにしましょう)
- 疲れがいびきを引き起こす
- いびきは健康に悪影響
- 改善策で質の良い睡眠を