「いびきをかいてしまうせいで、家族に迷惑をかけていないか心配」「毎晩のいびきで自分もぐっすり眠れない」。そんなお悩みをお持ちの方に、この記事はまさにぴったりです。
この記事を読めばいびき対策としてのマウスピースや睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法としてのマウスピースについて詳しく知ることができます。




記事を読んで得られること
- マウスピースでいびきの対策をするメリット
- マウスピースでいびきの対策をするデメリット
この記事は、睡眠健康指導士上級を取得し、25年以上にわたり睡眠外来で勤務している睡眠コンサルタントが執筆しています。信頼性の高い情報を基に、読者の皆さんが安心して選択できるようサポートします。
この記事を読み終えたときには、いびきや睡眠時無呼吸症候群に対する適切な対策が明確になり、質の高い睡眠を手に入れるための具体的なステップを理解できるでしょう。快適な夜を取り戻し、毎朝スッキリ目覚めるための情報をお届けしますので、ぜひ最後までお読みください。
※この記事は以前働いていた病院での勉強会で、いびき外来の先生による講義で学んだ知識と資料を基に書いています。
マウスピースでいびきの対策をするメリットとは?


マウスピースの基本的な仕組みと効果(まず知らない方はここを読みましょう)
いびきを防ぐためのマウスピースの仕組みと目的を説明していくと
・下顎を前方に固定して気道を広げる働きがあるので、これによって舌の落ち込みを防ぐ事が出来るんですね。
・口を強制的に閉じる効果もあるので、これによって口呼吸を減らして鼻呼吸を促進する事が出来ます!
・喉の振動を抑える効果もあって、いびきの音を軽減する事が出来ますね。
要はマウスピースは下顎と舌の位置を調整していびきを防ぐものと覚えておいてくださいね
マウスピースを使うメリット
気道を広げていびきを軽減する
メリット面として以下にまとめておきます。
・舌が喉に落ち込むのを防いで気道の閉塞を防ぐ事が出来ます。
・鼻呼吸がしやすくなって喉の乾燥を防ぐ事が出来ます。
・そして軽度~中等度の睡眠時無呼吸症候群にも有効ですね(軽度の方に良くお勧めしています)
実際に使ってもらった方の事例
事例①:30代の男性でマウスピースを装着する事によっていびきの音が50%軽減したと、家族の方から報告を頂いてますね。
事例②:40代女性で口呼吸から鼻呼吸に改善して、朝の喉の痛みが無くなったと報告を受けました。
事例③:30代女性で鼻つまりによるいびきが減少してしまって、睡眠の質が向上したという報告も受けております。
要は気道の確保によっていびきを抑えて熟睡しやすくなると覚えておいてくださいね。
睡眠の質が向上して日中の眠気が軽減
メリットとして以下にまとめておきます。
・いびきによる睡眠分断が減って深い睡眠が取れる事が出来ます。
・呼吸がスムーズになって酸素供給が向上する事が出来ます。
・日中の眠気や倦怠感を軽減する事が出来ますね。
実際の事例を紹介していきます。
事例:50代男性の方でマウスピースを導入後に朝の疲労感が無くなって仕事の集中力が向上出来るようになったと報告を受けました。
要はいびきが減る事によって睡眠が深くなって、日中のパフォーマンスも向上する事が出来ると覚えておいてくださいね!
手軽に治療ができる(CPAPより負担が少ない)
メリットとしては以下の内容にまとめておきます。
・比較対象とすればCPAPなんですが、それに比べたら装着は簡単ですね。
・当たり前ですが電源も不要なので持ち運びがしやすくて、旅行や出張時に便利に扱われてます。
・そして何よりも比較的安価で継続しやすいという点も大きいですよ。
事例として60代の男性の方で出張が多い仕事で、元々CPAPを使っていたけど持ち運びが面倒だったけど、マウスピースに変更して利便性が良くなったと報告を頂いております。
要はCPAPよりも手軽で外出先でも使いやすいと覚えておいてくださいね!
顎の位置を正しく矯正して顔のバランスを改善
メリットとしては下顎の後退を防いでフェイスラインを整える事が出来て、顎関節症の改善効果も期待できるとも言われています。
実際に使われている方の事例を紹介していきますね。
20代の女性の方で特に美容面を気にされている方だったんですが、マウスピースを使い始めてから顎の位置が安定してフェイスラインがスッキリしたと実感したと報告を受けてます。
また別の方の事例ですが、顎の筋肉が正しく働くようになって顎関節の違和感が減少したとも言われてますね。
なので本来の目的とは変わりますが、結果として顎の位置を整える事で美容面や健康面でもメリットがあるという事を覚えておきましょう!
マウスピース治療ができないケースとは


装着時の違和感・慣れるまでに時間がかかる
初めは異物感があって眠りにくい
デメリット面を以下にまとめておきます
・口の中に異物が入る事になるので、最初はやっぱり強い違和感があるんですね。
・寝る時に気になってしまって寝つきが悪くなる事もあります。
・装着後に唾液が増えてしまったり、逆に口の中の乾燥が気になったりする方もいますね。
実際に関わった患者さんの事例を紹介します。
事例①:30代の男性の方だったんですが、マウスピースを付けて2週間くらいで慣れはしたけど、口の中が気になって眠れずに最初の数日は途中で外してしまったという事でした。
事例②:40代の女性の方で装着すると口が乾燥してしまって夜中に何度も水を飲みたくなってしまったという事で、歯科医と相談して口を閉じやすい形に調整してから改善する事が出来たと報告を受けました。
解決策として結構多かった内容としては慣れるまでの数週間は短時間の装着から始める事と、水分補給を意識して寝る前に保湿ケアを行う事で改善された方は多かったですね。
顎や歯への負担が大きい
顎関節症や歯の痛みを引き起こすことがある
まずデメリットの内容を以下にまとめておきます。
・下顎を前に出した状態で固定するので、顎関節(あごの関節)に負担がかかりやすくなります。
・歯に強い圧力がかかって痛みを感じてしまう事があります。
・長期間使用する事によって顎関節症で顎がカクカクしたり開きづらくなったりというリスクになる事もあります。
実際の患者さんが体験したデメリットを紹介していきますね。
事例①:50代男性でマウスピースをつけた翌朝で顎が痛くて口が開きつらかったという事で、歯科医に相談して装着時間を短縮する事で改善できたと報告を頂きました。
事例②:20代女性の方で寝ている間に歯が締め付けられる感じがして朝起きると歯が痛いなどの問題があったと報告がありましたね。
解決策としては視界でフィッティングを調整して負担を最小限にしたり、痛みが強い場合は使用時間を短縮するか別の治療方法を検討する事で改善できた人は多かったですね。
長期間使用すると噛み合わせが変わるリスク
噛み合わせがズレる可能性がある
デメリット面を以下にまとめておきます。
・下顎を前方に固定する事でかみ合わせが変化する事があると言われた方も結構いましたね。
・長期間使用する事によって歯並びが変わったという方も何人か報告がありました。
・特に成長期の子供や高齢者の方に影響を受けやすいので気を付けましょう。
実際に体験された患者さんの事例を紹介していきますね!
事例①:60代男性の方で半年ほど使用した後に上下のかみ合わせが少しずれている事に気付いたという事で、歯科医に相談して装着時間を短縮して調整したと報告がありました。
解決策としては定期的に歯科医でかみ合わせのチェックを受けて、かみ合わせに違和感を感じた時点で装着を中止しましょう。
要は長期間使用すると歯並びやかみ合わせに影響する可能性があると覚えておいてくださいね。
適応できないケースがある
すべてのいびきに効果があるわけではない
デメリットの内容を以下にまとめておきますね。
・鼻つまりやアレルギー性鼻炎が原因のいびきには全く効果はありません。
・重度の睡眠時無呼吸症候群には向いてないので気を付けましょう。
・舌が大きくて喉の奥が狭いタイプの方のいびきには効果が薄い事が多かったです。
実際に体験された患者さんの事例を紹介していきますね。
事例①:マウスピースを使ってもいびきが改善せずに、奥様から音が変わっただけでうるさいと言われたみたいですね。
解決策としては耳鼻科で鼻の通りをチェックして鼻つまりがある場合は、耳鼻科での治療を優先した方が良いでしょうね。
また、睡眠時無呼吸症候群が疑われて症状が重い場合はCPAPへの移行を検討してくださいね。
清潔に保たないと細菌が繁殖しやすい
口臭や虫歯の原因になる
デメリットの内容を以下にまとめておきますね
・使用後にしっかり洗浄してあげないと、最近が繁殖しやすくなってしまいます。
・特に歯垢が付着しやすくて、最悪虫歯や歯周病のリスクも上がるので気を付けて欲しいです。
実際に体験された患者様の事例を紹介していきますね。
事例①:30代女性の方なんですが、毎日水洗いだけしていたら、マウスピースがぬるぬるして臭くなったという悩みを言われましたね。
解決策としては毎日歯磨きとマウスピースを洗浄する必要があって、方法としてはぬるま湯に漬けながら専用洗浄剤を使うのをお勧めします。(また週1回消毒液に漬けて除菌する事も必要になりますよ。)
要は清潔に保たないと口臭や虫歯のリスクが上がると覚えておいてくださいね。
最後に
マウスピースはいびきや睡眠時無呼吸症候群(SAS)に有効な治療方法です。以下にそのポイントをまとめます。
- 気道を広げる効果
- 睡眠の質の向上
- 軽度のいびきやSASに適用
- 手軽に持ち運びが出来る
- かみ合わせの問題がある
- 定期的な消毒と、毎回の洗浄が必要
マウスピースの利用を検討し、快適な睡眠を手に入れましょう。専門医に相談して、自分に合った最適な治療法を見つけることが大切です。