「寝る前に読書をすると、リラックスできるけど、睡眠の質に影響はあるの?」と悩んでいませんか?この記事では、そんな疑問を解消し、寝る前の読書がもたらす効果やポイントについて詳しく解説します。睡眠の質を高める方法を知ることで、快適な夜の時間を過ごし、翌朝スッキリとした目覚めを手に入れることができます。




■この記事で得られること
- 寝る前の読書の優れた効果とは?
- 寝る前の読書の気を付けるべきポイント
■記事の信頼性
本記事は、睡眠健康指導士上級資格を持ち、睡眠外来で25年以上の経験を持つ専門家によって執筆されています。また、睡眠コンサルタント資格も有しており、信頼性の高い情報を基にしています。
この記事を読み終わる頃には、寝る前の読書を効果的に活用し、質の高い睡眠とリラックスした夜を実現できるようになります。最後まで読んで、今日から実践してみましょう。
寝る前の読書の優れた効果とは!?
読書がストレスを軽減するから
皆さん!寝る前の読書で日常で背負ったストレスを軽減する効果があるって知ってますか?
これは私が独自で調べてみたんですが、読書にはストレスを減らす効果があることがイギリスのサセックス大学の研究で明らかになっています。この研究では、たった6分間の読書で、ストレスレベルが最大68%も軽減されたという結果が出ています。
これは音楽を聴いたり、散歩したりするよりも高い効果です。(具体的な例えをすると音楽を聴いたり散歩をするよりもリラックスしやすいんですよ。
それによってストレスが軽減されることで心拍数が安定し、副交感神経(リラックスの神経)が優位になるので、その結果自然な眠気が訪れやすくなります。(相談者の方に読書を数週間試してもらったら多数の方がハマってしまってストレスを感じなくなったと言ってましたね。)
脳がスクリーンから離れ睡眠モードに切り替わる
結構やる方多いと思いますが、この記事を読んでいるあなたも寝る前にスマホをポチポチしてシャッシャッして操作して夢中になってませんか?
何故かというとスマホやパソコンの画面から出るブルーライトは、睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌を抑制することが知られていますので、これにより眠気が起きにくくなり、寝付きが悪くなる原因になるんですね。
一方、紙の本での読書には当然ブルーライトが含まれてないので、その影響から脳を「活動モード」から「休息モード」に自然に移行させることができます。
そのため、読書は寝る前のスマホ利用の代わりとして最適ですよ。
読書は思考を整理し、心の不安を和らげる
ほとんどの人(学生や社会人)の方ならば体験したことあると思いますが、今日の事や明日の事で不安になってしまったりしたことありませんか?それが頻回に起こったりしたりしていませんか?
何故こんなことを聞くのかというと、寝る前は一日の出来事や明日の予定などが頭の中を巡りやすくて、「思考の暴走(racing thoughts)」に陥りがちになってしまうんですが、この状態ではリラックスできず睡眠の妨げになるリスクが高くなってしまうんですね。
それを放置してしまうと寝る前のストレスが日々蓄積してしまって、寝たいけど中々寝付けなかったり深い眠りに入る事が出来なくなったりという事にも繋がってしまうんですよ。
しかし、読書を通じて物語や文章に意識を集中させることで、こうした不要な思考から一時的に意識を切り離すことができ、マインドフルネスのような効果が得られますので、リラックス状態となって寝つきも良くなりやすいです。
実際の読書習慣と睡眠の関係(統計データ)
アメリカのNational Sleep Foundationによる調査(2022)では、寝る前に読書をする人が寝る前に読書をする人よりも23%多く「眠りやすくなる」と回答しています。また、読書をしない人と比較して読書習慣がある人は睡眠の満足度が高いという結果もあります。
画像を観て頂いたら分かると思いますが、読書を取り入れるだけで20%も開きが出ている時点で素晴らしい結果だと思うので、普段不安やストレスを感じている程、寝る前に実施してほしいのかなと思ってます。(というよりアドバイスで不安やストレスを感じやすい人には寝る前に読書を含めたリラックス出来るルーティンの形成をしていますね。)
寝る前の読書で気をつけるべきポイント
スマホやタブレットでの読書は睡眠の質を下げる
寝る前にスマホやタブレットで本を読むのは便利に感じますが(まあ確かに便利よ!)、実は睡眠にとっては大きなマイナスで、その理由はスマホやタブレッドから発する光である「ブルーライト」にありますので、その理由と実際の根拠を以下に書いておきますね。
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ブルーライトの問題点から話していくと
スマホやタブレットの画面から出る青っぽい光(ブルーライト)は、脳に「まだ昼間だ」と錯覚させてしまう最悪な効果があるので、その結果として眠りに必要なホルモン「メラトニン」の分泌が抑えられてしまい、入眠が遅れたり夜中に目が覚めやすくなるといった睡眠に対して非常によろしくない問題が起こってしまうんですよね。
※ブルーライトと睡眠の関係について詳しく書いている記事があるので、是非こちらを読んで参考にしてみてください。
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睡眠がブルーライトによって妨げられている!眠れない人に予防法解説
「最近、夜になかなか眠れない」「スマホを使っているとついつい夜更かししてしまう」 そんな悩みを抱えていませんか?このような悩みは、もしかするとブルーライトが原因かもしれません。本記事では、睡眠健康指導 ...
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実際の研究データ
ハーバード大学の研究では、「ブルーライトを2時間浴びた被験者は、メラトニンの分泌量が50%以上低下した」と報告されています。(これはメチャクチャ下がってます!)
ホラー・サスペンスなど刺激的なジャンルを読むと脳が興奮する(分かっててやるのが私ww)
当たり前のことを言うんですが、寝る前は心と体を落ち着ける時間なので基本的にはリラックス状態になっておかなければいけません。
ですが、緊張や興奮を感じる内容の本を読む事によって脳が「戦闘モード」になってしまいますので、ちゃんと寝る前に読書してるよ!なんで寝れないの!?って思ってしまっている方は以下の事をやってませんか?もしそうなら理由とお勧めの本も書いてるので見てみてください。
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どういう本がNG?
殺人事件や恐怖体験を描いたホラー小説どんでん返しが連続するサスペンスなどです。これらのジャンルはアドレナリン(興奮ホルモン)を分泌させ脳を覚醒状態にしてしまいます。(サスペンス系はストーリーが気になり過ぎで寝れないっす!(体験談!)) -
なぜ問題か?
アドレナリンが出ているときは心拍数や呼吸が早くなり身体は「活動しよう」とするモードに入ります。その状態ではリラックスして眠りに入るのは難しくなります。(分かりやすく言うとメチャクチャ怖いホラー映画とかはそうなりやすいですね!) -
おすすめの本
エッセイ、自然をテーマにした本、哲学や詩集、優しいストーリーの小説などがおすすめで、要は安心感や癒しを与えてくれる内容が良いでしょう。(私は動物の写真集を観てまして、柴犬の写真集メチャクチャ癒されますよ!!)
照明が明るすぎると脳が「昼間」と勘違いする
これは読書関係なしに良くやりがちな事ですが、寝る直前まで部屋の電気が明るすぎる方いらっしゃいませんか?
何故かというと読書に適した明るさはありますが、寝る前には「やさしい明るさ」が理想なので、明るすぎる照明はメラトニンの分泌を邪魔してしまいますので、結果眠れないよ!っていう状態になってしまいますので、以下の理由を読んで対策していきましょう!
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どのくらいの明るさがいいの?
300ルクス以下のやわらかい光、色味は電球色(暖かみのあるオレンジ色)がベストです。色温度でいえば3000K以下が目安です。 -
なぜ照明が影響するの?
脳は「光の強さ」や「色の温度」で時間帯を判断します。白くて明るい光=昼間、オレンジ色の弱い光=夜と認識するのです。 -
対策方法
読書にはスタンドライトや間接照明を使いましょう。天井の蛍光灯をつけっぱなしにするのは避けてください。
※出来れば入浴してから寝室に入った時点で間接照明にする位でちょうどいいのかなと思ってます。(睡眠コンサルのアドバイスでも私はLED全開にするのは現厳禁にしてるし、オレンジ色の光にしましょうと言っているので)
ベッド以外の場所で読んでそのまま寝落ちするのは避けるべき
「ソファやこたつで読書してそのまま寝てしまう」という行為は実のところを言ってしまうと質の悪い睡眠につながる事は知ってましたか?(簡単に言うと脳が「ベッド=眠る場所」と認識しにくくなり、不眠の一因になることもあるからなんですね。)
何故ベッドなのか?どう改善すればいいのか?を以下に書いておきますね。
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なぜベッドが重要?
睡眠学では、「眠るときは必ずベッドで」という習慣を作ることが推奨されています。これは「条件付け」と呼ばれ、脳がベッドに入るだけで自然に眠気を感じるようになります。 -
どう改善すればいい?
読書はできるだけベッドの中で行い、眠くなったらすぐ本を閉じて照明を消すのが理想的な流れです。
最後に
まとめとして、寝る前の読書は睡眠の質を高めるだけでなく、リラックス効果や記憶の定着にも効果的です。自分に合った方法で、効果的に読書を取り入れてみましょう。以下に要点をまとめます。
- 寝る前の読書で睡眠の質が向上
- リラックス効果でストレス軽減
- 電子書籍より紙の本が最適
- 明るさや内容にも気をつける
これらを参考に、快適な読書時間を過ごしてください。