「フェノバルビタールの効果や副作用について知りたいけれど、情報が多すぎて何を信じればいいのか分からない…」「睡眠薬が何故昔危険と言われていたのかを知りたい」
こんなお悩みをお持ちの方にぴったりの記事です。





本記事の内容
- フェノバルビタールの基本情報
- フェノバルビタールの効果
- フェノバルビタールを使われなくなった理由(寧ろここが一番納得できるかも)
本記事の信頼性
この記事を書いている私は、睡眠健康指導士上級を取得しており、睡眠外来で25年以上の勤務経験があります。また、睡眠コンサルタントの資格も持っており、薬物に関する専門知識を有しています。
この記事を最後まで読むことでフェノバルビタールの真実と使われていない理由を理解する事が出来ます。
※今回の記事の内容は当時働いていた病院での睡眠外来の専門医と薬剤師(とくにこちらの情報が多いです)を交えて、行っていた勉強会での学んだ時に作っていた資料を基に書いています。(理由が情報が昔過ぎて睡眠薬として見たことが無いからです)
※今回のフェノバルビタールの視点としては睡眠の効果よりも、副作用を軸に見た方がいいかもですね。
フェノバルビタールの基本情報と効果


フェノバルビタールの仕組み
GABA受容体の活性化による神経抑制
フェノバルビタールは抑制性神経伝達物資(通称GABA)の作用を増強(GABAってチョコなんか昔あったな、、)
で、これによって神経の興奮を抑えて鎮静や抗けいれんの作用を発揮してくれます。
ベンゾジアゼピン系の薬とは違ってGABAが無くても受容体を直接活性化出来る事から、結構強力な抑制作用として働いてくれますよ。
要は抑制性神経伝達物質であるGABAを強化して、神経の過剰な興奮を抑える事が出来ると覚えておいてください!
神経細胞のナトリウムチャネルを抑制
もう一つの働きとしては神経の興奮を伝えるナトリウムチャネルの活動を抑える事が出来ます。
で、これによってけいれん発作の原因になってくる神経の過剰な活動を抑制してくれますね。
簡単に言ってしまうと神経伝達を抑えて発作を防ぐって覚えといてくださいね。
フェノバルビタールの主な効果
ここでオチを言ってしまうとアレなんですけど、昔はよく睡眠薬として不眠症に対して使われていたんですが副作用が多いっていう問題点があったので、ぶっちゃけ睡眠薬として出している病院自体まずないと思うし、私も不眠症対策だけという意味ではお勧めはしたくないですね。(一番下を見たら分かります)
鎮静や催眠作用(睡眠導入)※ベンゾジアゼピン系の薬が出て以降なので1950年以降使われてないです
で最初に行った説明を思い出してほしいんですが、フェノバルビタールはGABAの作用尾を増強して神経の興奮を抑える事が出来るんですね。
それでリラックス効果が高まって睡眠導入作用を起こしてくれるといった感じです。(要は神経の興奮を沈めて強力な睡眠作用を発揮する)
抗けいれん作用(てんかん治療) ※これも現在第一選択薬としてはほぼ使われてません
てんかん発作の基本的な事を説明すると、脳の神経細胞が以上に興奮する事で起きる症状で、フェノバルビタールはその興奮を抑制して発作を予防して軽減する働きがあるんですよね。
特に部分発作や全般発作や強直間代発作とかの治療に行われると伺ってます。
要は脳の異常な興奮を抑える事で、てんかん発作を軽減してくれると思ってください。(いや覚えなくていいかも、。)
抗不安・筋弛緩作用 ※使ってるの見た事ないです
GABAの作用を増強する事で過剰な興奮や不安を抑える事が出来るんですが、これによってストレスや緊張とかパニック症状の緩和にも役立たれてたんですよね。
要は心の緊張を和らげてリラックスさせるものと思ってください。
実を言うとこれは不安症の治療にも使われていたんですけど、ベンゾジアゼピン系の薬が登場してからはほとんど使われなくなりましたね。
麻酔補助薬としての作用
実はこの薬なんですけど手術の前の鎮静剤としても使われていたことがあったんですね。(ただ現在では更に安全な麻酔薬が出てからは使用頻度は減少というより使ってる所あるのかな?)
フェノバルビタールを睡眠薬として使われなくなった理由(使い方間違えたら命落とすやつです)


副作用が強くてリスクが高い
強い眠気やふらつきが翌日まで続く
フェノバルビタールの副作用として脳の活動を強力に抑制するので、翌朝になっても眠気が強く残りやすいデメリットがあるとの事です。
それによってふらつきだったり、倦怠感が続いて日中の活動にも大きな支障をきたしていた方は多かったみたいですね。
そして高齢者は特に薬の効き過ぎでふらつきが強くて、最悪転倒して骨折したという事例も多くありました。
呼吸抑制のリスクがある
この薬の副作用として延髄にある呼吸中枢を抑制してしまう事で呼吸が遅くなるといった事があるんですね。
それで容量をしくじった場合は呼吸困難っや無呼吸状態になる事もありましたね。(資料を見て実際の事例を見る限り結構あったみたいですね)
なので喘息とか呼吸器系に問題がある人は危険で命に係わる可能性が大きいといわれていました。
依存性や耐性が強い
フェノバルビタールを連用してしまうと同じ効果を得るために容量が増えてしまう事が多かったみたいです。
そして長期間使用してしまうと強く依存してしまう事もあって、やめると不眠やけいれんや不安の症状が出たと報告がありました。
そして一度依存してしまうと弾薬が非常に難しくなるという恐ろしい副作用ですよね、、。
安全性の高い睡眠薬が登場した ※ここで睡眠薬の安全性が上がりましたね
ベンゾジアゼピン系や非ベンゾジアゼピン系睡眠薬の登場
1960年以降に睡眠薬として開発されて、導入として出されたのがハルシオンやレンドルミン等のベンゾジアゼピンになりますね。
これらの薬はフェノバルビタールよりも副作用も少なくて依存性も低く安全性が高いので、急速に普及されたというエピソードがありました。
しかしそれでも副作用と依存性の問題は残っていたままではあったので、その問題を解決する為に更なる安全性を求めて時間をかけて1990年代に非ベンゾジアゼピン系が登場したんですね(この辺で扱われる薬品から聞きなれた名前が出てくると思います)※アモバンとかマイスリーですね。
で現在は非ベンゾジアゼピン系の薬は不眠治療薬の第一選択薬として広く処方されているって事です(なんか睡眠薬の歴史語ったみたいになったけど、。)
致死量が低く過剰摂取のリスクが高い(当時は自〇目的で使ってたことも)
過量服用(オーバードーズ)の危険性が高い
フェノバルビタールを過剰う摂取してしまう事で、致命的な中枢神経の抑制を起こしてしまって昏睡や呼吸停止を引き起こす事があったみたいです。
理由としてはベンゾジアゼピン系の薬よりも致死量が高いので、過量服用による死亡おリスクが高いですね。
そして一番の問題としては自〇目的での使用が問題視されていたという事例も少なくありませんでした。
過剰摂取による致命的な問題と自〇の問題によって処方が厳しくなったという感じですね。
最後に
1,もう使われている病院はないでしょう
2,副作用や依存性の問題が強かった
3,理由はベンゾジアゼピン系の薬以降の薬が出てきたので使われなくなった
4,容量次第では命の危険もある
フェノバルビタールを安全に使用するためには、基本情報を把握し、用法用量を守り、副作用や相互作用に注意することが大切です。正しい知識を持ち、医師や薬剤師と相談しながら使用しましょう。