「年齢別の生活習慣病と睡眠の関係について知りたい」「年齢別の生活習慣病による不眠の対策法を知りたい」こんなお悩みを解決します。




■本記事の内容
- 生活習慣病による睡眠トラブルの原因
- 生活習慣病による睡眠トラブルの対策
■本記事の信頼性 本記事を書いている私は、睡眠健康指導士上級の資格を持ち、25年以上睡眠外来で勤務してきました。また、睡眠コンサルタントとして多くの人々の睡眠改善をサポートしてきました。
この記事を読むことで、年齢別の睡眠と生活習慣病の深い関係について理解し、睡眠の質を高める方法や習慣を学ぶことができます。これにより、健康的な生活を維持し、生活習慣病の予防に役立てることができるでしょう。最後までお読みいただき、実践してみてください。
※この記事は以前働いていた睡眠外来がある病院での患者さんの事例と、勉強会によって学んだ知識と資料を持って書いています!
生活習慣病による睡眠トラブルの年齢別の原因


20代(若年層)
肥満・メタボリックシンドロームによる睡眠障害
事例として特に多いのを挙げていくと、特に社会人になってからの食生活の乱れや運動不足による肥満が原因で睡眠時無呼吸症候群を引き起こしやすくて、首回りに脂肪が付いてしまう事によって気道が狭くなって発生しやすくもありますね。
また無呼吸が増える事によって酸素供給が不安定になって、睡眠の質が低下した方は決して少なくなかったですよ。
睡眠に対しての具体的な症例を言うと、寝ても疲れにくかったり、日中の眠気や集中力が低下したり、深い睡眠であるノンレム睡眠の大幅な減少によって頻繁に目が覚めてしまう事が多いと相談でよく伺いますね。
30代・40代(働き盛り世代)
高血圧とストレスによる不眠
結構この年代で起こる原因として多いものではありますね(私が働いていた睡眠外来で多かったものを挙げてます)
ストレスに関しては仕事や家庭のストレスの問題で交感神経が優位になりやすくて、結果リラックスしにくくなるんですよ。
高血圧の問題に関しては、その影響で血管の収縮が続いて睡眠中も心拍数が高い状態が続いて、深部体温の低下がスムーズに進まずに寝つきが悪くなってしまいます。
睡眠の影響として寝つき以外で言うと、ストレスによって眠りが浅くなってしまってレム睡眠が増加してしまう事から、夜中に目が覚めやすくなっていこう眠れなかったりもありますね。
糖尿病による頻尿・睡眠の質の低下
糖尿病になってしまっている方で多い事例を挙げてます!
糖尿病になって血糖値が高くなってしまうと、腎臓が余分な糖を排出しようとして尿利用が増加してしまうんですね。
そういった事で頻尿が増えてしまうと、夜中にトイレに行く回数が増えて中途覚醒が増えてしまうんです。
また血糖値の乱高下が睡眠リズムを不安定にしてしまって、熟睡感が減少するケースも少なくありません!
症状を具体的にいうと夜中に何度も目が覚めるだけではなくて、睡眠の質の低下で寝ても疲れが取れにくくなったり、朝の血糖値が不安定になって日中の眠気が増してしまうといった方が多かったですよ。
50代・60代(中高年層)
動脈硬化と睡眠時無呼吸症候群(SAS)
これも多い事例ではあるんですが、動脈硬化と睡眠時無呼吸症候群による睡眠トラブルも決してこの年代では珍しくないですね。
加齢による動脈硬化が進行すると血管の弾力性が低下して血流が悪くなる事で寝つきが悪くなる事も少なくありません。
そして睡眠時無呼吸症候群のリスクも高まったりするので酸素供給が不安定になり、それで無呼吸が続いてしまう事によって交感神経が刺激されて深い睡眠が減少してしまう事になるんですね。
睡眠の悪影響としては夜中に何度も目が覚めたり、朝起きてもスッキリしないような慢性的な疲労感が残ったり、昼間の眠気や集中力低下が顕著に出てきます!
70代以上(高齢者)
生活習慣病と睡眠のリズムの乱れ
高齢者の中で多い問題として挙げていくと、メラトニンの分泌が減少して睡眠リズムが乱れやすくなってくるし、血圧の変動や血糖値の乱高下が夜間の中途覚醒を引き起こし、そして筋力の低下によって寝がえりが減って身体の痛みで目が覚めやすくなるといった睡眠トラブルの問題がありますね。
睡眠に対しての影響を具体的に言うと、早朝覚醒を起こしたり、夜中に何度も目が覚めてしまったり、日中の眠気が強まって活動量が低下するなどの問題が多かったですよ。
生活習慣病による睡眠トラブルの対策


20代(若年層)
睡眠問題として繋がる生活習慣の問題点としては肥満やメタボリックシンドロームによる睡眠時無呼吸症候群と、それを助長する過剰なカフェインの摂取による寝つきの悪さから夜更かしをしてしまった事による不規則な食生活の問題点がありますね。
肥満やメタボリックシンドロームの睡眠時無呼吸症候群の対策
目的としては首回りの脂肪を減らして気道を確保しやすい状況を作る事で、その方法をまとめていきます。
1つ目は寝る前のストレッチで血流を改善してリラックスモードを作る事
2つ目は夜遅い時間の暴飲暴食を控えて食事のタイミングを整える事
3つ目は運動をする習慣を身に着けてダイエットする事が大事です(有酸素運動や軽い筋トレ等を習慣化して改善した事例は多かったですよ!)
※いびきや睡眠時無呼吸症候群を改善する方法の一つとして詳しく書いている記事があるので、是非こちらを読んで参考にしてくださいね。
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間違った飲食の習慣を見直す
目的は勿論睡眠の質の改善ですね!その方法をまとめておきます
1つ目は少なくとも寝る3時間前までに食事を済ます事(寝る直前に食べると消化にエネルギーを使って交感神経が優位になるので、寝つきが悪くなります)
2つ目はカフェインやアルコールは夕方以降の摂取は控える事が大事です(カフェインは摂取後4時間~6時間ほど身体に残るので、その場合は覚醒作用が働いて寝付けにくくなりますね!)
30代・40代(働き盛り世代)
この年代の問題点としては高血圧と糖尿病とストレスの内容になってくるので分けて分けて説明していきますね!
高血圧による入眠困難の対策
目的としては高血圧を改善して血圧を安定させつ事ですが、その為の対策をまとめておきますね
1つ目は食事療法として塩分を控えた食事が大事で減塩食品やカリウムの摂取を取り入れる方法をお勧めします!
2つ目は高血圧によって交感神経の興奮が起こりやすいので、寝る前のリラックス出来るルーティンを身に着ける必要があります(方法としてはストレッチがお勧めです)
※寝る前のリラックス効果を高めて寝付きやすくする方法として詳しく書いている記事があるので、是非こちらを読んで参考にしてくださいね。
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糖尿病による睡眠トラブルの対策
目的としては糖尿病対策をして血糖値を安定させることで、いくつか対策をまとめています
1つ目は夜の食事は低GI食品を中心にする事をお勧めしています(玄米やナッツや魚や豆腐とかですね)※勉強会の時に糖尿病の専門医が言っていた内容ですね。
2つ目は高血圧と同じく寝る前にストレッチを行って血流を改善する事ですね。
3つ目は頻尿を防ぐために、寝る2時間前から水分摂取を控える事も大事です(これによって夜中のトイレの覚醒は減ったと伺ってます)
ストレスの問題による不眠の対策
目的はストレスホルモンであるコルチゾールを寝る前に減らしておく事が目的になるので、それに対しての対策をまとめますね
1つ目は日中の適度な運動(朝日を浴びながら散歩)と寝る前のストレッチがお勧めです。
2つ目は寝る前にストレッチをしているタイミングとかでも良いので、ヒーリング音楽とかもお勧めしています。
3つ目はストレス管理を日常で解決するとなると、私の中ではお風呂の時間から始まると思っているので睡眠前90分前に入浴をする様にして、38度~40℃のぬるめのお湯に長めに浸かって深部体温を上げる事で、お風呂あがってじわじわと自然に深部体温が下がる流れでリラックスして眠気も来やすくなって寝つきが良くなりますので、是非これはやって欲しいです!
4つ目は寝る前にブルーライトを避ける事ですが、特にスマホを寝る直前まで観ていると目で情報処理をする為に脳が覚醒してしまうので、どんどん寝つきが悪くなってしまうという事から、寝る1時間前よりスマホは操作しない事と、部屋の明かりはナイトモードにするか暗くする事が寝つきを良くする方法として一番アドバイスをさせて頂いてますね!
50代・60代(中高年層)
問題点としては動脈硬化と睡眠時無呼吸症候群と加齢に伴うメラトニン分泌の低下があるので、その対策を書いていきますね!
動脈硬化の問題点の解決
目的としては動脈硬化による血流を改善して酸素供給を安定化する事になるので、、
1つ目は日常に運動を取り入れていく事も必要で、散歩とか軽めの筋トレやストレッチを行う事で、血管の弾力を維持も出来るし血流をスムーズにする事が出来た報告はあるので是非!
2つ目は栄養的な問題で、オメガ3脂肪酸が含んでいるもの(青魚とかナッツとか)を積極的に摂取して、継続していく事で血流を改善できたとの報告も頂いていますよ!
睡眠時無呼吸症候群の問題の対策
これは20代の睡眠時無呼吸の対策の方を参考にしてください!(書く事がほぼ一緒なので)
ただ、一つ多い例としてはアルコールやタバコを控えた方が気道の炎症も防ぐので、そちらも取り組んだ方がいいでしょうね。
加齢によるメラトニンの問題点の対策
目的としてはメラトニンの分泌を促す事をしなければいけないので、、
一つ目の方法としては毎朝同じ時間に起きて、外に出て朝日を浴びて体内時計をリセットする事でも睡眠の質が改善した例も多いですよ(継続かする事が大事です)
2つ目の方法としては食べ物での方法になりますが、バナナやナッツや豆類などがメラトニンの生成を助けますので、是非こちらも積極的に摂取していきましょう。
3つ目の方法は寝る前のスマホやPCなどのブルーライトを避ける事で、メラトニンの分泌を正常にする事が出来ます。
70代以上(高齢者)
問題点としては早朝覚醒と筋力低下と頻尿や血尿といったものがあるので、その対策を書いていきますね。
早朝覚醒を防ぐ対策
方法としては高齢者の場合は、日中の活動量を増やしていく事で夜に自然に寝付きやすくなったという方は増えましたね。(日中出来れば散歩なり、何かしら身体は動かしていた方が良いです!)
昼寝が長すぎて夜眠れない方もいるので、夕方以降の昼寝は30分以内にする事が大事で、それをやる事で改善した方も多かったですよ!
後はメラトニンサプリメントを活用するという方法もあります。
筋力低下の対策(快適な寝姿勢を確保していく)
基本的には身体を動かす事になりまして、簡単な方法としてはストレッチや軽い筋トレ(スクワットなどの立ちしゃがみや全身を動かすラジオ体操なども効果的ですよ!)で筋力を維持をする事が出来ます!
これも結構問題点として大きいのがマットレスの問題も多かったので、低反発のマットレスを使用して寝がえりをしやすくなった方も多くいらっしゃいますよ!
※マットレスや枕についてはこちらに詳しく書いているので、是非読んで参考にしてください!
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頻尿対策
寝る前のカフェインやアルコールと控える事と、利尿作用がある食べ物(例として言えばスイカや緑茶)を控える事ですね。
後は寝る前にトイレに行って、睡眠中の中途覚醒を防ぐ事が出来ます!(寝る2時間前までには水分を取り終えておきましょう)
最後に
生活習慣病と睡眠には深い関係があります。この記事では、睡眠習慣や睡眠障害が生活習慣病にどのような影響を与えるかについて解説しました。また、年齢による睡眠の変化や、それぞれの世代に特有の問題についても触れています。以下に要点をまとめます。
- 生活習慣病の不眠症には睡眠習慣の改善が重要
- 睡眠不足になると更なる生活習慣病のリスク
- 年齢に応じた生活習慣の睡眠対策が必要
これらのポイントを理解し、日常生活に取り入れることで、健康的な生活を維持し、生活習慣病を予防することができます。睡眠の質を高めるための具体的な方法を実践し、健康な毎日を過ごしましょう。