「生理前に眠りが浅くなるのはなぜ?」「生理中の睡眠トラブルに悩んでいます」そんなお悩みをお持ちの方に向けて、本記事では生理前や生理中に眠りが浅くなる原因と対策について詳しく解説します。




本記事の内容
- 生理前・生理中の眠りが浅くなる原因
- 考えられる病気や睡眠トラブルの症状説明
- 具体的な対策と予防法
本記事は、睡眠健康指導士上級、睡眠外来勤務25年以上、そして睡眠コンサルタント資格を持つ筆者が執筆しています。専門的な知識と豊富な経験を元に、信頼性の高い情報を提供します。
この記事を読むことで、生理前や生理中に眠りが浅くなる原因や対策を理解し、快適な睡眠を取り戻すための具体的な方法を知ることができます。これにより、毎日の生活の質を向上させ、より健康的な生活を送るための一歩を踏み出せるでしょう。
生理前の眠りが浅い原因とは?


生理についての話をするので女性ホルモンの基礎知識を簡単に説明します!
まず、生理という分野の話になるので女性の体内で働くホルモンの仕組みについて簡単に説明しますね。(パートナーの男性の方にも理解してほしいので)
女性ホルモンは主にエストロゲンとプロゲステロンの2種類があって月経周期に応じて変動するものなんですね。
この変動が体調や気分や睡眠に影響を与えるものだと思ってください(細かい所を説明すると物凄く長くなるので)
私がこの仕事に就くときも最低限の女性ホルモンの知識は叩き込まれましたね
エストロゲンの働き
女性ホルモンのエストロゲンというものは女性の生殖器官や骨の健康と心血管系の機能を支える重要なホルモンなんですね。
特徴としては月経周期の前半に分泌が増えて排卵前にピークを迎えるものです。
睡眠の影響として
睡眠の話を入れていくと、このホルモンは気分を安定させて良い睡眠を促す役割を果たしていますが、生理前になるとエストロゲンのレベルが急激に低下するので睡眠に悪影響を及ぼすことがあるって感じですね。
プロゲステロンの働き
そしてプロゲステロンは月経周期の後半に分泌が増えるホルモンで、分かりやすく言うと妊娠を維持するために必要なホルモンですね。
睡眠との関連
このホルモンは体温を上げてリラックスさせる効果がある一方で、過剰に分泌を起こしてしまうと眠気を引き起こして睡眠の質を低下させることがありますね。
で、生理前になるとプロゲステロンの分泌にも変動を起こしてしまうので睡眠トラブルの一因となりやすいですよ。
更年期や産後が原因の可能性
更年期や産後も女性ホルモンのバランスが大きく変動する時期で、更年期にはエストロゲンとプロゲステロンの分泌が減少して睡眠の質に悪影響を与えることが十分にありますね。
特に産後はホルモンバランスの急激な変化や育児ストレスが重なって睡眠トラブルが起こりやすくなります。
特に育児も子供次第では眠れない方も多く、授乳の問題もあって睡眠薬の制限もある事から結構大変な時期ではありますね(産後の女性の相談も結構多かったですね)
ストレスの影響
生理前は特に感情が不安定になりやすくてストレスを感じやすい時期です。
ストレスホルモンであるコルチゾールが増加すると睡眠の質が低下し眠りが浅くなりやすい方は多かったですね。
不眠とストレスの関係の記事に詳しく書いていますので是非こちらを読んでください!
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実際にどんな方が受診してきたか?
私が働いていた病院では生理前の睡眠が浅い問題もですが、ストレスを伴って深い睡眠問題になって受診されてきた方が多かったですね。
女性ホルモンの特有の症状としてはPMS(Premenstrual Syndrome:月経前症候群)による睡眠障害の報告は決して少なくはなかったです!
このことから勉強会でも女性ホルモンに基づいた内容の睡眠トラブルの事を学ぶことも多かったですね!
生理前の眠りが浅い症状から考えられる病気や睡眠トラブルとは?


PMSと睡眠の質の低下
PMS(Premenstrual Syndrome)
これは結構耳にする事は多いと思うのですが、月経前症候群とも呼ばれ多くの女性が経験する症状ですね。
PMSの主な症状には(腹痛・頭痛・気分の落ち込み・イライラ)などがありますが睡眠の質の低下もよく見られます。(この部分からのストレスの増加で不眠になるパターンも結構ありましたね)
この問題も結構避けて通れない部分でもありまして、実は独自で調べてみたんですが何と!女性の半分がPMSの症状を経験して悩まれているんですね!で、その中の多くが睡眠障害で私に相談が来るケースが多かったですね。
これは理由としてエストロゲンとプロゲステロンの変動が、脳内の神経伝達物質に影響を与えて睡眠の質を低下させる原因となるんですね。
PMDDの睡眠にメラトニンが関与もありますね
PMDD(Premenstrual Dysphoric Disorder)
こちらの方は聞く人も多いと思おうけど、なかなか聞きなれないという方も出てくるかと思います。
簡単に言ってしまうとPMSの重症化したタイプのもので更に強い症状が出てきますね!症状としては更に深刻な気分の落ち込みや不安感を感じてしまって、最悪これが鬱病となってしまって睡眠に大きな影響を及ぼす事も少なくありません。
※うつと不眠症について詳しくは以下の記事を読んでくださいね!
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それでPMDDの発症率なんですけど、統計的なデータを抜粋してみて女性の約10%未満ってとこですね!
PMDDの患者さんの睡眠的なトラブルとして
睡眠に大きく貢献してくれるメラトニンというホルモンの分泌が乱れてしまって睡眠の質を低下させてしまうといった感じになりますね。実際にその原因で受診される女性の方は少なくありませんでしたね。
勿論睡眠が浅くなる方も勿論多いです!
女性特有のもの以外の不眠の原因
これについては別記事で詳しく書いているので是非こちらを読んで参考にしてくださいね!
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生理前や生理中の眠りが浅くなる際のリラックス法


安眠におすすめのハーブティー
カフェインとかは逆に脳の覚醒を促してしまうので、カフェインが無くリラックスして落ち着きやすい飲み物としてハーブティーを患者様にお勧めする事が結構多いですよ!
具体的にハーブティーの何がの具体的な部分まではアドバイスはしませんが、患者様の試された内容の良かったものを紹介していきますね!
何故ハーブティーなの?っていうと自然な方法でリラックスを促して質の良い睡眠を得るのに効果的な方が実際に多かったからですね!
・カモミール
カモミールティーはリラックス効果があり寝る前に飲むことで心身を落ち着けるのに役立つことで知られていますよ。これも統計的なデータでになるんですけどカモミールが不眠症を軽減する効果があったという患者さんも多かったですよ。(対象としては不眠症の程度としては軽度から中度近く位になりますね)
・ラベンダー
ラベンダーはアロマテラピーでもよく使われるハーブですね。ラベンダーオイルを枕に数滴垂らすと安眠を促す効果があります。(これはエステを経営している友人が睡眠に対しての施術も行っていたので教えて頂きました)
その内容としてラベンダーの香りは興奮を鎮めてストレスを軽減するという事ですね。
使用の注意点として
カモミールティの飲むタイミングなんですが、これは基本的に意識してほしいのが入浴後の体温を自然に下げていくためと思ってください。(自然に下がっていく事で自然な眠気を誘う事が出来るので)
で入浴後に飲む事でリラックス効果を高める事が出来ます。
ストレスの緩和方法
次にストレスを緩和する方法について紹介しますね!
ストレスが溜まるとホルモンバランスが崩れて睡眠の質が低下します。そこでストレスを緩和する方法を書いておきますね!(方法の内容は不眠のストレスで私に相談された方へ緩和のアドバイスして効果が高かった内容を乗せています!)
・寝る前に行う深呼吸や瞑想はリラックス効果が高くてストレスを軽減するのに凄く役立ちます。更に継続していく事で心を落ち着けてスムーズに眠りにつくことができた例が多かったですね。
・朝の軽い運動(ウォーキングや階段上り等)を行う事でストレスも発散できるし身体の緊張をほぐすことが出来ます(体内時計を整えるため)。そして寝る前はストレッチやヨガなどの激しくない運動を行う事によってリラックスして入眠しやすくなって睡眠の質を上げる事が出来ますよ!
生理前の眠りが浅い対策として日常の詳しい具体的な対処手順
生理前や生理中に眠りが浅くなる問題を解決するための具体的な対処手順を紹介します。ここでは、睡眠環境の整え方やリラックスするための習慣について詳しく解説します。


睡眠環境の整え方
先ほどのリラックス法に加えて睡眠環境を整える事によって睡眠の質を高める事が出来るし、特に睡眠環境については私も特にアドバイスの中で重要な部分としてお伝えしてるので是非覚えておきましょうね!
部屋の暗さや音
・まずは静かで暗い部屋を保つ事が重要ですが、まず部屋が明るいだけでも交感神経が働いて睡眠の質を落とすので暗くしておきましょうね!、で静かな環境とは言いましたが自然の音だったりホワイトノイズを取り入れるくらいなら入眠に対しても実績がありますので、是非試してみてください!
適切な温度と湿度を保つ
こちらについては詳しく書いている記事があるので、良ければこちらを読んでくださいね!
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快適な寝具を使用する
これについても重要な事なんで、寝具に特化した記事を作りたいんですが作ってないので、今後時間あるときに作りますので少々お待ちを!
でもこれも良く患者様から多く相談を受けている事が多い内容ではあるんですよね。結論としては自分に合った枕やマットレスを使うのが一番ですが、特に身体のサポートがしっかりしているものをアドバイスしてるけど、これが結構相談者も喜ばれてましたね。
リラックスするためにやめておいた方がいい事!
スマホやPCの操作は特に寝る前はやめましょう!
PCやスマホを寝る前に操作してしまっていると、目と脳の疲労を招いてレム睡眠の状態になって脳が休める事が無くて睡眠の質が下がってしまうんですね!
で、対策としては理想的な事を言ってしまうと寝る2時間前に操作を辞めて代わりに読書やヒーリング音楽を聴くという方向に置き換えてみましょう。(これだけで継続するだけでも効果は出ますよ!)
アルコールの摂取は睡眠トラブルが出ている間はやめましょう!
アルコールと不眠の関係については以下の記事に詳しく書いているので是非読んで参考にしてみてくださいね!
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食べ物の内容によっても不眠になるので気を付けて!
睡眠に関わる食べ物と注意点(タイミング)について詳しく書いてるので以下の記事を是非読んでみてくださいね!
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どうしても改善しない場合は医師との相談も検討してください!
結構不眠症の症状を放置してしまって悪化してしまったという事例は私が関わった患者様や相談者様も決して少なくありません。そしてその中には放っておけば治るだろうという安易な考えから起こる事が多いので、効果が薄かったり聞かなかったりした場合は迷わず医師と相談して支持を仰いで対策するようにしましょう。
睡眠薬も人によっては抵抗あるかもしれませんが、正しい使い方を行う事によって睡眠の質を上げる事が出来るので、それと同時に日常生活の改善を行う事によって睡眠トラブルを完全に解決出来た方も多かったですよ!!
最後に
生理前や生理中に眠りが浅くなる原因と対策についてまとめます。
- 女性ホルモンの変動が影響
- エストロゲンとプロゲステロンの働き
- 更年期や産後も原因に
- ストレスが睡眠を妨げる
- PMSと睡眠の質の低下
- PMDDとメラトニンの関与
- 安眠に効果的なハーブティーも効果的
- ストレス緩和の方法
- 睡眠環境の整え方
- 専門医の受診の重要性
これらのポイントを理解し、適切な対策を取ることで、生理前や生理中の眠りが浅くなる問題を改善できます。健康的な生活を送るために、自分に合った方法を試してみてください。