「睡眠不足がストレスの人ってどれくらいいるの?」「ストレスが限界で眠れない」…そんな悩みを抱えているあなたにおすすめです。この記事を読めば、ストレスによる不眠症の原因、そして不眠症に関する一般的な情報を知ることができます。睡眠健康指導士上級者であり、25年以上の睡眠外来勤務経験を持つ筆者が、専門的な実践者情報を提供します。
まず1つ目の疑問である睡眠不足の原因がストレスの人がどれくらいの割合でいるのかをお答えしましょう!




本記事の内容
- 睡眠不足の原因がストレスが多い理由
- 睡眠不足の原因がストレスによる具体的な症状
- ストレスによる不眠症の対策
この記事を読んで、ストレスによる不眠症の理解が深まり、適切な対策を講じることができます。さらに、柔軟な情報を入手し、自分に合った解決策を見つける手助けになるでしょう。睡眠不足による悩みを解消し、健やかな毎日を取り戻すために、ぜひ最後までお読みください。
睡眠不足の原因がストレスの基礎知識(ここで大体理由が分かります)※順番に読んでください



1,まずは様々な原因でストレスを受ける(すると脳の警戒モード発動)
基本的に相談されてくる患者さんのほとんどが日常生活でのストレス(仕事、人間関係、プレッシャーなど)を受ける、そうすると脳が「危機的状況」と判断してしまうんですね。(まずストレスを日常で受けて解消できない人がいるのかを知って欲しいんですが、下の画像に日本精神神経学会のアンケート調査のデータを基に出してますが超高確率でほとんどの人が強いストレスを抱えています)
そうなるとどうなるのか?って事ですが(上記の画像を踏まえて話を進めていきますね)
自律神経の中の交感神経が活性化して覚醒状態(要は緊張状態ですね)して、副交感神経の働きが低下してリラックスが出来なくなってしまう状態で自律神経のバランスが崩れてしまいます。
そして脳の偏桃体が過敏になってしまって、その影響で不安や緊張感が増えてしまう
結果、それで脳が休まらない状態が出来上がってしまいます。
※自律神経に関して、こちらもストレスに関する不眠と関連が深いので是非読んでみてくださいね
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2,するとストレスが溜まる事によってストレスホルモン(コルチゾール)の増加
そして上記のストレス状態が続いてしまうと副腎から コルチゾール(ストレスホルモン) が分泌されて覚醒状態が維持されます。(脳が緊張状態になってます)
それでコルチゾール(ストレスホルモン)が増えてしまうとどう影響してしまうのか?
夜になっても眠くならず(睡眠調節に関わるホルモンでメラトニンの分泌が抑制される)、体温や血圧が高まってリラックスしにくい状態になりますね(興奮してる状態ですね)
※本来のコルチゾールの働き方としては朝に多く分泌されて、夜は逆に減っていくのが正常の状態になるんですよね。で、ストレスが続くと夜も分泌されるので脳がずっと緊張状態で覚醒しているので寝つきが悪くなったって感じで覚えておいてくださいね。
3,すると逆にセロトニン(幸せホルモン)の減少を起こしてしまいます
ストレスが続いてどんどん強くなると副腎のコルチゾールの増加はするんだけど、逆に睡眠に必要な脳内の セロトニン(リラックスや安定感を与えるホルモン)の分泌が減ってくるんですね。
じゃあセロトニンが減ってしまうとどう影響してしまうの?
影響として起こってしまう事として不安が増して心が落ち着かなくなってしまうし、更にイライラしやすくなって脳が興奮状態になってしまうんですよね。(※訂正事項があります、下の画像のWHOグローバルメンタルヘルス調査の確率ですが、70%ではなく70%以上です!)
セロトニンが不足してしまうと睡眠ホルモンであるメラトニンの低下に繋がって結果眠りにくくなる事になってしまうんですよ。
※セロトニンは睡眠ホルモンであるメラトニンの材料になって、ストレスでセロトニンが減ってしまうとメラトニンが減るって覚えてくださいね!
4,更にひどくなってくると思考の暴走が起こります(ネガティブ思考が止まらない)
ストレスを抱えた状態では脳が過活動(オーバーシンキング) してしまって寝る前に色々考えてしまいがちになって、それが更に不安を増してイライラしてしまうという悪循環に陥るパターンになるんですよね。(下の画像の日本ストレス学会の調査データを調べてみましたが、ストレスがひどいと更なる不安状態に陥ってしまうリスクは十分高くなるのが分かります)
で思考の暴走状態になってしまうとどうなってしまうのか?って事なんですけど
特に多い具体的な例えで言うと「明日の仕事どうしよう」「失敗したらどうしよう」なんて考え続けるんですね。
その状態が続いてしまうと当然寝つきも悪くなって、寝ようとするほど焦りが増して余計に眠れなくなってしまうんですよ。
で、寝る事が出来ないということ自体にストレスを抱えてしまって悪循環になってしまうって感じです!
これは業界的な言い方をすると条件づけられた不眠で学習性不眠といって、長期になるとストレスが無くなっても不眠が続くことがあるんですね。(実際に仕事を止められてストレスが大幅に減っても直ぐに不眠が治らなかったという患者さんは多かったですね)
5,で、最終的に睡眠覚醒リズムの乱れが起こります
上記の流れでストレスによる自律神経の乱れが続いてしまうと最終的に睡眠リズムが完全に崩れますよ!(下の画像の厚生労働省の調査データを基に数字を出してみましたが、ストレス性の自律神経の問題で不眠症になっている方は結構多いです)
そうなると体内時計の乱れも起こってしまって、じゃあその影響はどうなのか?って言うと
朝になってもコルチゾールが高い状態になってるので日中のダルさや疲労感が出て、昼間に眠気が強くなって夜は覚醒状態って感じになるんですね。
それで休日に長く寝すぎてしまうと、更にリズムが崩れてしまって不眠症の症状が重くなるんですよね。
※体内時計は別名サーカ
結論
今話したことは私が働いていた睡眠外来(心療内科と併設してます)で関わった患者さんや、病院を辞めて今現在睡眠コンサルタントとして活動しているんですけど、その相談者でストレスから不眠になってしまう方の実際に起こった流れを説明させていただきました。
科学的な説明もありますが、実際にこの順序でストレスから不眠症になってます。
睡眠不足の原因がストレスによる症状と影響
不眠症になると、さまざまな症状や影響が現れます。ここでは、それらの具体的な症状や影響について説明します。


どんな症状を引き起こすか?
一般的なストレスによる不眠症には以下の4つですかね。(これは中程度のレベルです)
1,布団に入ってもなかなか寝れないという感じで寝つきが悪くなります。
2,夜中に何度も起きてしまう途中で目が覚める状態になりますね。
3,本当は起きる予定ではないのに早く目が覚めてしまうとか
4,十分に寝たと思っていたのに疲れが取れなくて熟睡感が無かったり
どれか一つでも起こっても日常生活に大きな影響を起こしてしまうんですよね。
で、重度になってしまった場合は睡眠薬を飲んでも夜中は完全に眠れずに朝になって寝付いてしまって日中は寝ているので、また夜眠れないという状態になって仕事が出来なくなってしまった方も結構いますね。
精神疾患や身体疾患との関連
ストレスによる不眠なんですけど精神疾患や身体疾患と密接に関連しているんですね。
- うつ病:不眠症とうつ病は相互に関連しており、不眠が続くことでうつ病が悪化することがあります。
- 不安障害:不安が高まることで、さらに眠れなくなる悪循環に陥ること。
- 高血圧:睡眠不足は高血圧のリスクを高め、心血管系の病気を引き起こす可能性があります。
こちらの画像を見て頂くと発生リスク自体は高いもので、それを更に放置する事によってリスクも上がっていくので気を付けるべき問題ではあります)
うつ病と睡眠の関係について詳しく話している記事が2つあるので是非そちらを読んでくださいね。
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生活への影響
ストレスから不眠症になってしまうと日常生活のさまざまな部分に影響を与えるんですね!
これでよく起こる事としては大体この3つが目立ちますね。(上記の画像の内容だけ書こうと思いましたが、実際に免疫疾患も多かったので3つではなく4つに訂正します!)
・睡眠不足で集中力が低下して学業や仕事の状況が悪化する方も多かったですね。
・イライラして怒りっぽくなったりして感情が不安定になる事も珍しくありません。
・感情の不安定によって人間関係にも大きく支障が出た方も決して少なくなかったです。
・ついでに身体的な意味では睡眠不足が続いてしまうと免疫力が下がって風邪やインフルエンザにかかってしまう方凄く多かったんですね。
ストレスによる不眠と睡眠時無呼吸症候群との関係
ストレスによる不眠症で悩んでいる人の中で睡眠時無呼吸症候群とも関連することがあるんですよね。
睡眠時無呼吸症候群は何っ?て思う方もいるので軽く説明すると、睡眠中に呼吸が一時的に止まる状態になるって思ってください。
原因としては肥満だったり喉の構造的な問題がメインではありますが、実はストレスが原因になる事もあるんですね。(上の画像の日本睡眠学会の調査データでは3人に1人以上の確率で起こりやすくなると出ています)
症状としてはいびき・日中ずっと眠い・夜中の頻尿だったりとか起こるんですよね。
治療として多く行われているのは生活習慣の改善やCPAPの使用だったり、最終的には外科手術による方法もありますよ!
で、ストレスによる不眠症を放置する事で睡眠時無呼吸症候群のリスクが高まっていくので、出来るだけ早期の対処が重要になりますよね。
ストレスによる原因の不眠症の治療法と対策


まずはストレスの根本から解決しないと意味が無いです(ぶっちゃけここ大事です)
ストレスによって不眠症になってしまった方の治療方法は様々ですが、基本的にはストレスから遠ざける状況を作ってリラックスできる環境を早急に作った方がいいですね。
理由としては基本的に学校や仕事、家庭環境や根本的な対人関係の問題でストレスが起こってしまっている事が多いですね。なのでその問題を解決する方が一番ですね。
例えば実際の事例ですが仕事の問題で重度の不眠症になった場合は退職をお勧めするし、夫婦問題の場合は離婚をお勧めしています(これは睡眠コンサルタントの独立で活動するようになったやるようにしました(病院でやると業務の域を超えるので))
なんでそんなことをするの?ってなるじゃないですか。これも理由があって簡単に言ってしまうと問題が悪化する事は改善が出来なかったからですね。
本人様も努力は勿論されてますけど、会社の方が夫婦の片方が理不尽に気持ちを理解してくれないとどうにもできないですよね?
それが長期化するとストレスが更に増してしまって最終的に社会復帰が出来ないストレス性の不眠症になってしまった方が凄く多かったんですね。
相談者様も最初は提案に勿論抵抗はあるんですが最終的にはどうにもできなくなって症状が重くなってしまい、最終的に仕事を辞めて夫婦の関係を終らせる事でストレス問題が解決して睡眠を取れるようになったという皮肉な事が多いのが事実なんです。(これまじで、、)
言っておきますが私も好きでそんな提案はしませんよ。(本当に出来るならその手前で円満解決が望ましいんですが、何度も言いますがでも重度の不眠症になる位になるとどうも出来ない方多いです。)
あくまで事例の問題をお話ししましたが、実際にストレスの大元をどうにかしない限りはどうも出来なかったりします。なので変に責任感じるより決断して新しい目線で動く事も大事ですよ。
で大事なのはその部分での専門家に頼る事が大事です。(仕事を辞めたいなら退職代行(弁護士と提携してるところがいいですよ!)など)
自分で今日から出来る対処法もやりましょう
これは基本的に寝る前の状況を作るという事になりますね。(ストレス系の不眠は上記の画像の様に寝る前の対策によって全然対策できます!)
その方法を説明していきます。
・まずリラックスできる手段を持ってほしくて、寝る前にストレッチや深呼吸をするルーティンを作る事で落ち着くことが出来ます。
・お風呂は2時間前までに済ませて(適温で長く浸かる)、お風呂上りは冷たいものを飲まず温かい飲み物を飲むことで体温の急激な低下を防いで眠りやすくなります。
・でも一番大事なのは快適な温度と湿度の寝室を作る事が大事ですね。
※寝室の湿度や温度に関しては以下の記事を読んで参考にしてください
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生活習慣の改善
ざっと説明するんですけど偏った食事や食事をする時間帯、そして飲み物の問題や運動不足の問題で不眠症が起こる事もあります。(しかし!上の画像を見て頂いたら分かると思いますが、生活習慣の見直しで70%以上も改善する期待値は高いので、しっかり下に書いてあることを読んで実施していきましょう)
なのでその対策を以下に書いておきますね。
・糖分や脂質を多く摂取しすぎない、かといって太らない為に偏り過ぎない、カフェインがあるものを飲み過ぎない
・運動不足から血流の低下に繋がり不眠症を起こす事もあるので、朝起きてからのウォーキングやストレッチなどをルーティンに入れてみてください。
・何より一番は不眠使用で診断されている間はアルコールは一番避けて欲しいです。特に寝る前の3時間前は絶対にやめましょう!
※アルコールと不眠の関係も結構根深いので是非読んで参考にしてくださいね。
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薬物療法
薬物療法は医師の指導のもとで行うことが基本ですね。(基本的に市販薬では追い付かない可能性が大きい状態になってる可能性が高いので)
で、薬物療法としては睡眠導入剤と抗不安薬を使用する事が多いですね。
精神療法
私は睡眠コンサルタントではありますが、やっている事って結構こっちも多いかも(本来これ業務じゃない気はしますが、でも不眠の相談者のほとんどって誰かに話聞いて欲しい人多いんですよね)
で、精神療法って何か?って事ですがストレスや不安を根本的に解消するための治療法でして主に以下の方法が用いられます。
- カウンセリング:対話を通じてストレスの原因を探り解決策を見つけます。(病院で働いていた時これが本来の私の仕事でした)
- 認知行動療法(CBT):思考パターンを変えることで不眠症を改善します。(何故かこういう仕事も私がやってたんですよね)
でもこれ自体も効果はあって、互いの信頼関係を築ける事で相手からの情報も得やすいし、性格とかも理解しやすくなるから互いの信頼関係が高い程改善しやすくなった例は多かったですよ!(上の画像を見て頂いたら期待値が高いのが分かりますね!)
最後に
ストレスによる不眠症は英語で抱える問題ですが、適切な対策を講じることで改善することができます。以下に要点をまとめました。
- ストレスは不眠症の主因
- 自律神経に悪影響
- 生活習慣の改善が重要
- 専門医
- リラックス法の実践が効果的
- 安全な視点で対策を
この記事を参考にして、ストレスによる不眠症を解消し、健やかな毎日を取り戻しましょう。