「致死性家族性不眠症って具体的にどの確率で死に至るの?」と不安に感じている方や、「致死性家族性不眠症ってどんな病気?」と興味を持っている方に向けて、この記事では致死性家族性不眠症に関する疑問を解消し正しい知識を提供します。
まず現実から教えていきますが、致死性家族性不眠症の致死率を結論から言いますと、、、




今回はこちらのテーマでお話をさせて頂きます!
- 致死性家族性不眠症の概要
- 致死性家族性不眠症の原因
- 致死性家族性不眠症の対策
この記事を書いている私は、睡眠健康指導士上級の資格を持ち、睡眠外来で25年以上の経験があります。また、睡眠コンサルタントとしても活動しており、睡眠に関する幅広い知識と経験を基に情報を提供しています。
この記事を読み終えた後には致死性家族性不眠症についての理解が深まり、今後の対応や日常生活での注意点についても自信を持って判断できるようになります。睡眠の質を向上させ、安心して毎日を過ごしたい方は、ぜひ最後までお読みください。
※今回の記事に関しては睡眠外来で25年経験したけど発生確率が確率なだけに関わった事が無く、勉強会での知識と資料の内容を基に書かさせていただきます。
致死性家族性不眠症の要点(致死率、発生確率、生存期間、遺伝率)


致死性家族性不眠症の「死亡確率」
これに関しては私独自でも様々な資料だったり、海外の情報を漁るだけ漁って調べてみたんですが、現在も完全な治療の例も無かったですね。(治療方法が分かってないって事です)
なので発症してしまったら死亡率がほぼ100%と言われているんです。
その理由としては致死性という名称の通り、発症後の生存は不可能に近いと言われていて長期生存の例も存在していないと報告をされてます。(現在でもいないという事です)
そして症状は進行性で遅かれ早かれ全身機能が停止する恐ろしい病気です。(書いている私もこの病気が一番恐ろしいと思っています)
公的機関の発表や報告内容をまとめると
・WHO(世界保健機関):致死性で治療法が存在しないと言われてます
・アメリカ国立衛生研究所(NIH):患者の致死率は100%。生存者の報告は世界的にも存在しないと報告されてます
・国立感染症研究所(日本):発症後の致死率は100%と明記しています
生存期間とその間に何が起こるのか?(発症から死亡まで)
まず発症年齢を説明すると40代後半〜60代の間に起こりますが、実際には個人差があると思っていてください。
症状を期間で分けて説明していきますね。
初期:発症から3か月間くらいで症状としては不眠や焦燥感や発汗を伴う体温以上だったり、恐怖感を伴ったりします。
中期:3~8か月の間位で症状としては精神錯乱や気温障害や幻覚、そして言語障害や自律神経の崩壊を起こしてしまいます。
末期:完全なる無睡眠になり筋硬直が起こって、運動失調が起こって最悪昏睡状態になります。
死亡:12か月~2年未満位で症状として心不全や呼吸停止によって命を落としてしまいます。
私が調べた範囲でも発症して長くても2年以内に亡くなられている事が大半を占めていました。(そして調べていく中で確かに2年以上の生存もあったんですが、昏睡状態になっていた方でしたね。)
勉強会で聞いた感想としては発症から症状自体も相当辛いものと聞いております。
発症確率(発生頻度)
これも調べて分かったんですが、本当に極めてまれな疾患で日常的に耳にする事は無いかと思います。(理由としては私の調べて世界で確認されているのは200~300人位なんですね。)
発症率を地域によって分けて説明していきますね。
世界の平均:1000万人に1人以下の確率となってます
ヨーロッパ圏:こちらの方が比率としては多めだと報告されてます。
日本やアジア圏:きわめて稀でほとんど報告が無いと言われてます。
公的機関の報告内容で厚生労働省が指定するプリオン病に関する統計によれば、2023年時点で国内で報告されている致死性家族性不眠症の症例数は10件以下にとどまっていると報告されてますし、国立感染症研究所の報告を調べた結果では2003年から2023年までの20年間で確認された症例数は数件のみで非常に稀な疾患なのが分かると思います!
遺伝確率(PRNP遺伝子の影響)
私なりの調べで簡単に説明すると発症者がPRNP遺伝子に変異を持ってしまうと、50%の確率で遺伝すると報告されています。(なので要は両親のどちらかに変異があった場合は、子供が2人生まれた場合はどちらかが50%の割合で変異が受け継がれるという事です)
報告の内容を調べていて変異を持っている人が全員発症するとは限らないというものを見つけましたが、実際にはほとんどの報告ではほとんどは発症するという事なので、実際には変異を持っている=ほぼ発症と思っていた方がいいでしょうね。
公的機関の報告を以下にまとめると
・国立感染症研究所:常染色体優性遺伝により家族内に伝達されるプリオン病であると明記されてましたね
・アメリカ国立衛生研究所(NIH):50%の確率で子どもに遺伝すると報告されてます。
公的機関からの報告内容として以下にまとめます。
・日本神経学会:視床の変性が最も顕著にみられるプリオン病の一つであり、視床の病変が病気の中心に位置すると報告されてます。
致死性家族性不眠症の原因


致死性家族性不眠症(FFI)の原因とは?
プリオン病の一種である
ピンと来にくいとは思いますが(私も最初聞いた時は全然何のこと?って感じでしたが)、FFI(致死性家族性不眠症)はプリオン病の1つと言われてまして、プリオン病って何?って方に説明すると正常なたんぱく質が異常な形に変化してしまって、他の正常なたんぱく質も異常化させてしまうという物凄く特殊な病気なんですね。
分かりにくい説明で申し訳ないですけど一応どんな感じで致死性家族性不眠症が起こるのかというと
①正常なプリオンたんぱく質が異常型のプリオン病型に変化します→②この以上のプリオンが脳内で蓄積してしまって神経細胞を次々に破壊してしまうって感じですね(特に家族性致死性不眠症は脳の視床という部分に強い障害が起きます)
視床(ししょう)の変性が主な原因
ここを説明する前にまず視床がどんな働きをしているのか?って事を説明していくんですが、視床は脳の中心部に位置してて睡眠の制御や感覚の中継や自律神経の調整に関与していますね。
その視床は致死性家族性不眠症が起こってしまうと背内側核と前核といった部位が破壊されてしまいますね(詳しくは解剖学の本を参考にしてください)
その結果として起こる症状として一番目立つものとしては入眠できなかったり、深く眠れなかったり、夢も見られないって感じで、勉強会で私が聞いた時のイメージとしては脳が眠るためのスイッチを物理的に壊されている様な状態になると聞いてましたね。(そして時間と共に幻覚や運動障害、自律神経異常や認知障害が現れて最終的に死に至るって聞いた時は精神的にも相当キツいと言われてますが、書いてる私も結構辛いのが分かります)
遺伝子の突然変異が原因(PRNP遺伝子)
この画像の説明を観て頂いたら分かると思うんですが、基本的に一般の人が遺伝子の突然変異を起こす確率は極めて稀すぎるので、基本的に致死性家族性不眠症は家族性=常染色体優性遺伝によって発症するものなんですね。
私が調べた内容で分かりにくいとは思いますが、プリオンたんぱく質遺伝子にある特定の突然変異であるD178N変異が原因という事でした。
致死性家族性不眠症の対策


発症前にできること(遺伝リスクがある人向け)
遺伝子検査(PRNP)で変異の有無を確認
まず致死性家族性不眠症の遺伝は常染色体優性遺伝で、その患者様のお子様には50%の確率でPRNP変異が遺伝する事になります。
しかし発症前に遺伝子検査を受ける事で自分自身が保因者かどうかを知る事が可能なんですね。
その検査を受けるべき人としては致死性家族性不眠症の親族の方で特に直系子孫や、発症リスクを懸念しているけど症状が無い若年者の方になりますね。
ただ勿論注意点もあって、判明した時の精神的ショックや将来の不安も大きいものになるので、それに備えて遺伝カウンセリングが必須になるでしょうね(私もそれが無いと発狂する位の精神状態になりそうですから、、。)
公的機関からの報告の内容を以下にまとめると
・国立感染症研究所:確定診断には遺伝子検査が有効と報告されてます
・厚生労働省・難病情報センター:遺伝子診断によって未発症の家族に変異の有無を明らかにできるとの事です
発症リスクを少しでも下げる生活習慣の工夫
まずはっきり言うと生活習慣で致死性家族性不眠症の進行を遅らせれる確率は極めてわずかって言われてますが、それでも実際に前例があるのでやらないよりは間違いなくやって頂いた方が良いと思います!
要は生活習慣の見直しで脳と自律神経に負担を掛けない生活を心がける事で、わずかでも発症の遅延や症状の軽減を期待できるという事です。
どんな対策があるのか?という事でまとめていきますと、、。
・睡眠環境の徹底で毎日同じ時間に寝起きして、明かりや音の環境を整える事になります。
・ストレス管理(これが特に大事)で深呼吸やカウンセリングなどでリラックスして自律神経の安定を図る方法です
・運動習慣の方法では、軽度の有酸素運動でウォーキングやストレッチを行う事で自律神経の調整に役立つことが出来ます。
・カフェインやアルコールの制限では睡眠の質と体温の調整への悪影響を防ぐ事が出来ます。
発症後にできる対症療法・ケア
睡眠補助(薬物療法)
具体的に致死性家族性不眠症で使われている薬剤や目的をまとめていきますと、、。
・ベンゾジアゼピン系のロラゼパムとかで睡眠導入の補助を目的としてますが、致死性家族性不眠症では効きにくいと報告されてますね。
・抗精神病薬でクエチアピンとかで幻覚や興奮状態の緩和に使われます。
・抗うつ薬ではミルタザピンが使われており、不安や抑うつの軽減で服用されてるみたいですね
・メラトニン製剤は体内時計のリズム調整として使われる事もあります。(調べてみると睡眠の為というより体内の問題の改善って感じでしたね)
こうやって書いていきましたが実際に致死性家族性不眠症の特性上で、薬が効きにくくなる進行性疾患なので上記に書いたものが実際に効果が無いケースもあります。(特に睡眠誘導系)
公的機関の報告内容を以下にまとめると、、
・国立感染症研究所:プリオン病に対する根本的な治療法は存在せず、致死性家族性不眠症も対症療法に限られるとの事です
・厚生労働省・難病情報センター:現在で有効とされる治療法はないので薬剤投与は症状緩和のために用いられてます。
栄養管理・身体機能のサポート
致死性家族性不眠症の症状によって筋硬直を始めとした運動障害の影響によって、誤嚥性肺炎や食欲不振による栄養失調のリスクが高くなってくるんですね。
なので早い段階で分かっている場合は、出来るだけ早期に嚥下や経口摂取管理や、必要な時には経管栄養導入も検討しておきましょう
致死性家族性不眠症の患者様の支援はどんなものがあるの?
私が調べて大まかに分かったものを挙げていきます。
・遺伝カウンセリング:医師や遺伝カウンセラーと共に症状ののリスクと向き合う目的で行われます
・地域包括支援センター:実際に介護がいる状態になるので在宅介護の支援相談や介護サービスの連携を相談できます。
・難病医療費助成:指定難病に患った時の特定医療費制度ですね
・難病支援団体:同じ経験を持つ家族との情報交換が出来る団体ですね。
最後に
- 致死性家族性不眠症は遺伝性が強い
- 脳の視床の問題で起こる
- 確定診断には遺伝子検査が有効
- 根本的な治療法はまだない
- 家族歴がある場合は注意が必要
- 日常生活での対策が重要(家族の理解は必須)
この記事を参考に、早期発見と適切な対応を心がけましょう。致死性家族性不眠症についての理解を深めることで患者さんとその家族がより良い生活を送る手助けになります。